11月22日は「回転寿司記念日」 なぜ右回り?考案者は?お得なネタは? 疑問を調査!【みんなのハテナ】

Park KSBアプリに皆さんから寄せられた疑問をもとにお伝えする「みんなのハテナ」。11月22日は「いい夫婦の日」として知られていますが……「回転寿司記念日」でもある、ということで、今回のテーマは「回転ずし」です。

「回転ずしは誰が思いついたの?」(岡山市 かばちゃん 65歳)

1958年に東大阪市にオープンした「廻る元禄寿司」。この店が、世界で初めての「回転ずし店」と言われています。
考案したのは、当時、割烹料理店や立ち食いずし店を経営していた白石義明さんです。

「廻る元禄寿司」を展開している元禄産業によると、回転ずし店オープンの10年ほど前、白石さんがビール工場を見学した時に、「ベルトコンベヤー」を見て思いついたそうです。

その後、「回転ずし」は日本各地……そして世界へと広がっていきました。

元禄産業は、白石さんの功績を称えようと、誕生日の11月22日を「回転寿司記念日」とし、日本記念日協会にも認定されました。

「回転ずしのレーンが右回りなのはなぜ?」(高松市 ラブ華 51歳)

高松市の「寿し一貫 高松太田店」の店内を見てみると……確かに、レーンの動きは右回り!その理由を店長に聞いてみると……

(寿し一貫 高松太田店/松尾一成 店長)
「回転ずしの元祖の元禄寿司が、日本人は右利きが多いということで、右から左に流したのが始まりと言われています」

日本人の9割が右利きだと言われています。元禄寿司は、右手で箸を持ったまま、左手で流れてきた皿を取りやすいようにするため、右回りにしたそうです。

ちなみに、回転ずしの場合は、お客さん自身に商品を取ってもらうことで、配膳などにかかる人件費をカットすることができるため、提供価格を抑えることができるそうです。

「すしはどれくらいの時間回っているのでしょう?」(岡山市 ゆめ 65歳)

(寿し一貫 高松太田店/松尾一成 店長)
「鮮度の管理でキャップをしながら、20分くらいを目安に流しております」

店によっては、皿にICチップをつけるなどして管理しているそうですが、寿し一貫では「職人の目」で状態を確認しています。
また、20分以内にすしを取ってもらえるよう、レーンに乗せるすしネタも工夫しているそうです。

(寿し一貫高松太田店/松尾一成 店長)
「お子様が多ければ卵・ツナ・マヨコーンなどを中心に出したりとか、年配の方が多い場合は、おすすめの鮮魚を多くしている」

実際にお客さんに好きなすしのネタを聞いてみると……。

Q.何のおすしが好き?
(小学2年生)「卵」
(3歳)「エビと卵とコーンとツナ」
(50代)「エビです」
(90代)「マグロ好きです。どこに行っても食べます」

それでも食べられなかった場合……。

「時間が経ったおすしは捨てているの?」(岡山市 しーさん 50歳)

(寿し一貫 高松太田店/松尾一成 店長)
「おすしとして完成された商品は廃棄になりますけど、ネタのまま残っている魚は、翌日天ぷらなど(にして)提供しています」

一度レーンに流れたものは、廃棄されてしまいます。できるだけその数を減らせるよう、レーンに並べるすしの数や種類を管理するのも「職人の技」です。

一方、切り身として残っているものは、火を通す商品に変えて提供しています。

こうすることで、生の状態よりも消費期限を1日ほど延ばすことができ、食品ロスを減らせるそうです。

「どのネタがお得?」(善通寺市 たらら 50歳)

(寿し一貫高松太田店/松尾一成 店長)
「一般的にはマグロですけど、近年ではウニやカニの価格が高騰しています」
Q.今はウニやカニがお得に食べられる?
「そうです」

寿し一貫の場合、すしの原価率は平均約4割ですが、「中トロ(1皿 568円)」や「大トロ(1皿 688円)」は6割近くになるそうです。また不漁や円安などの影響を受けている「ウニ(1皿 688円)」や「カニ(1皿 836円)」は、原価率が6割を超えているそうです。

これらは価格自体が高いネタですが、原価率で見るとほかより「お得」だということです。

新型コロナの感染拡大以降は、衛生面の理由などから「回らない」回転ずし店が増えています。
そんな中でも、寿し一貫は、「お客さんとの交流」を大切にしながら、これまで続けてきた「回る」回転すし店を守り続けたいとしています。

(寿し一貫 高松太田店/松尾一成 店長)
「やっぱり回転ずしなので、回っている商品を楽しみにして来られるお客様を大切にしたい」

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