地震被害の仙台城跡石垣 11月から修復工事が始まる 2024年度中の完了を目指す

2022年3月の地震で大きな被害を受けた仙台城跡の石垣について、被害が最も大きかった本丸跡北西の石垣の修復が11月から本格的に始まりました。

鈴木奏斗アナウンサー「2022年の地震で被害を受けた仙台城跡の石垣です。被害から1年半以上経って、ようやく11月になって修復に向けた作業が始まりました」

仙台城跡は2022年3月、宮城県と福島県で最大震度6強を観測した地震で大きな被害を受け、本丸跡北西では約16メートルにわたり石垣が崩落しました。

仙台市は、石垣の修復工事を11月から本格的に始めていて22日は12月上旬に控えた石の運び出し作業を前に、周辺の草刈りが行われました。

歴史的価値の高い石垣の修復は、被害を受ける前の姿を忠実に再現させなければならないため、3Dの図面が利用されます。

仙台市文化財課鈴木亨係長「東日本大震災の復旧が完了した後と今回被災した後にレーザーで測量しています」

市では、被災前のデータと比較して修復範囲を正確に決め、今後の工事に生かします。

仙台城跡で被害を受けた4カ所の石垣のうち中門は既に石が運び出され、2024年春から積み直す計画で2024年度中に全ての石垣の修復を終えたいとしています。

仙台市文化財課長谷川蔵人課長「東日本大震災の時にも被害を受けて崩落しています。

今回も崩落していて、再び崩れることがないように伝統的な工法だけではなく一部現代的な工法も取り入れながら、しっかり積み直すということを心掛けています」

仙台市では、石垣の修復のためにクラウドファンディングを呼び掛けていて、これまでに目標額2000万円のうち半分の1000万円を超えています。

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