旧市役所庁舎で“サバゲー”実施へ 「戦争想起」「スポーツ」…賛否両論 市長は参加とりやめ(静岡・島田市)

静岡・島田市の旧庁舎の解体を前に、11月に開かれるサバイバルゲームイベントを巡り、賛否の声が上がっています。皆さんは、どう考えますか?

島田市の旧庁舎を舞台に、11月26日に行われる予定のサバイバルゲームイベント「ファイナルゲーム!要人救出大作戦!」。全国から100人が参加予定で、島田市の染谷市長も参加する予定でした。

島田市は新庁舎のオープンに伴い、11月末に解体が予定される旧庁舎を有効活用しようと、民間事業者から企画を募りサバイバルゲームの企画を採用。当初、イベントは50人ずつ2チームに分かれて総勢100人がBB弾を打ち合い、島田市の染谷市長を救出するというゲームを想定していました。ところが、サバイバルゲームが「戦争を想起させる」などとして議論を呼ぶ事態に…。

このサバイバルゲームとは、敵味方に分かれて直径6ミリの“BB弾”と呼ばれる弾をエアガンで撃ち合うゲームです。サバイバルゲームに対して島田市民はどう感じているのでしょうか。

( 島田市民)

「反対です、世界各国で戦争が起きているのは現実。人を傷つけるという発想にいくのはゼロではないので」

「好きでやるなら全然構わないと思うが、戦争が起こっている中で意見は違うと思うが(開催に)賛成」

「もっと別のことに有効活用したほうがいいと思う。子どもたちが楽しめることに使った方が小さいこと喜ぶと思うので」

今回、市長にイベントの中止を求めたひとり、森伸一市議は…。

(島田市 森 伸一 市議)

「賛否両論が巻き起こるイベントで、市庁舎が解体されるのは非常に寂しく残念、こういう認識になった市の当局は責任をしっかり考えてもらいたい」

一方、イベントを企画したサバイバルゲームのフィールド運営会社の美濃部 社長は、サバイバルゲームが戦争を想起させると指摘された点について、争いごととは異なる捉え方をしてほしと訴えます。

(スペシャルフォース 美濃部 哲平 社長)

「戦争=サバイバルゲームという考えをしてほしくない。サバイバルゲームというスポーツとして受け止めていただきたい。使う物が(銃に)酷似しているので、誤解は免れないと思うが、あくまでも私たちがやっているのは、サバイバルゲームという名前のスポーツ、そこだけは承諾いただければと思う」

美濃部社長は、県外からも多くの人が島田市を訪れる為、イベントは地域活性化につながる可能性があるのではと話します。

思わぬ方向に議論が発展し、当初イベントに参加する予定だった染谷市長は…。

(島田市 染谷 絹代 市長)

「戦争をイメージさせることを市がやるのかということと、サバイバルゲームが直結してしまったことにむしろ驚きを持っている。今回の件は、これ以上無用な混乱、あるいは誤解を招くことのないよう、私の参加は取りやめるが、民間提案として受け入れたものは予定通りやらせていただきたい」

今回、サバイバルゲームをめぐり様々な意見が出たものの、イベントは11月26日に行われます。

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