ねぶたのサンタ、銀座で宇宙へふわり 北村麻子さん(青森市)制作、今冬も「松屋」に

宙に浮くねぶたのサンタについて柴田さん(左)、佐藤さん(右)に説明する北村さん=22日、東京・銀座
吹き抜けに展示されたクリスマスねぶた=22日、東京・銀座

 ねぶたのサンタ、今年は宇宙へ-。青森市のねぶた師北村麻子さんの「クリスマスねぶた」が22日、東京・銀座の老舗百貨店「松屋」に登場した。3回目の展示に北村さんは「ハッピー感あふれる色鮮やかな仕上がりとなった。多くのご家族に楽しいクリスマスを味わってほしい」と願った。12月25日まで展示。

 テーマは「宇宙」。松屋銀座の「地域共創プロジェクト」の一環となる。

 店舗入り口にはロケットに乗ったサンタ。店内に入ると、宇宙空間に浮いたサンタが出迎える。目玉となる高さ25メートルの吹き抜けに太陽や地球、月とともにサンタとロケット、ギフトがちりばめられた。松屋に通じる地下鉄通路には北村さんが作ったミニねぶた「風神雷神」などが並んだ。

 制作に2カ月を要し、展示は前夜から徹夜作業の北村さんは疲れも見せず「夏のねぶたはある意味戦いだが、松屋では全く違う優しい気持ちの自分が作っている。伝統ねぶたでは用いない色味を使ったのも新たな発見」と語った。

 企画全体を統括したグラフィックデザイナー佐藤卓さんは「地球上では問題が多々ある中、せめてクリスマスに(ねぶたを見て)気持ちが楽になる時間を過ごしてもらえたら」、同社共創事業部の柴田亨一郎IPクリエイション課長は「宙を浮遊するねぶたといった新しい表現を見てほしい」と話した。

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