大の里勝ち越し 十両首位並ぶ「気持ち切らさず」 【がんばれ!郷土力士】

 大相撲九州場所(福岡国際センター)11日目の22日、東十両5枚目の大の里は同2枚目の武将山を押し出し、勝ち越しを決めた。琴勝峰が敗れたため、紫雷を含め3人が3敗でトップに並んだ。デビューから4場所連続の勝ち越しで、大の里は「残り4日間、気持ちを切らさずに頑張る」と力を込めた。

 大の里は力強い相撲で8勝目を手にした。鋭く踏み込んで腰の重い武将山の当たりを止める。右は差せなかったが、左おっつけの攻めに切り替え、力強く押し出した。「立ち合いに全てを懸けた」と前日の負けを引きずらなかった。

  ●遠藤、輝3勝目

 東前頭8枚目の遠藤は同15枚目の東白龍を押し出して3勝目。相手の再三の引きにも顎を引いてしっかりと対応した。冷静な取り口で「その日のための準備を継続するだけ」と淡々と話した。

 東十両3枚目の輝は好内容で西十両9枚目の貴健斗を下した。前傾姿勢で突き、押しを休まず浴びせて突き出して3勝目を挙げ「次につなげるために一番も無駄にはできない」と気合を入れた。

  ●石川対決は欧勝海

 幕下では十両昇進を狙う西2枚目の欧勝海(津幡町出身、鳴戸部屋)と東4枚目の深井(羽咋市出身、高砂部屋)の石川対決が組まれた。ともに負け越しに後がない3敗同士で、軍配は欧勝海に上がった。

 立ち合いは互角。右四つの深井に欧勝海は右をはずにあてがい、頭をつけて一気に押し出した。欧勝海は3勝3敗で、関取の座を懸けて12日目に十両土俵で今年最後の相撲に挑む。

  ●朝乃山敗れる

 東前頭筆頭の朝乃山(富山市出身、高砂部屋)は大関豊昇龍の下手投げに屈し3敗目。「いい相撲を取れれば次の日につながっていく」と前を向いた。

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