ASPのレクサスRC F GT3をケルビン・ファン・デル・リンデがテスト。ロペスに並ぶLMGT3ドライバー候補に浮上

 元アウディのファクトリードライバーであるケルビン・ファン・デル・リンデは、スペイン・バルセロナでレクサス RC F GT3をテストした後、2024年のWEC世界耐久選手権におけるアコーディスASPのLMGT3ドライバー候補として浮上してきている。

 この南アフリカ人ドライバーについては、最近加入が正式発表されたホセ・マリア・ロペスとともに、バルセロナ・カタルーニャ・サーキットでジェローム・ポリカン率いるASPチームに加わる画像が、SNS上に投稿されている。

 また、ファン・デル・リンデ自身も、27歳のキャリアの「新たな章」をほのめかす最近のインスタグラムの投稿により、この憶測に拍車をかけている。

 2023年初頭、彼はアウディスポーツのファクトリードライバーとしての8年間の任期に終止符を打った。アウディのファクトリードライバー時代には、ニュルブルクリンク24時間で2度の優勝も経験している。

 それ以来、ファン・デル・リンデはドイツのアプト・スポーツラインとの専属ドライバー契約を通じてアウディとある程度の関係を保っており、2024年は同チームから4年連続のDTMシーズンに出場することもすでに決定している。

 また、チームとの契約により「マニュファクチャラーの柔軟性」が得られたため、彼は今年のニュルブルクリンク24時間レースにアプトのランボルギーニ・ウラカンGT3 EVO2をドライブして参戦したとファン・デル・リンデは語っていた。

 一方、ASPは11月20日のトヨタGAZOO Racingの発表により、2度のWECドライバーズチャンピオンであるロペスの起用が明らかになっただけで、LMGT3プログラムに向けたふたり目のプロドライバーをまだ発表していない状況だ。

 ジャック・ホークスワースは以前、ポルティマオでのグッドイヤー・タイヤテスト中にレクサスのステアリングを握りロペスに加わった。しかし、ホークスワースは来季もベン・バーニコートとともにIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権でGTDプロのタイトルを守ることに集中する方向であることを明らかにしている。

2023年はファクトリードライバーではなくなったものの、アプト・スポーツライン専属ドライバーとしてアウディR8 LMS GT3でDTMドイツ・ツーリングカー選手権に出場したケルビン・ファン・デル・リンデ(3号車)

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