中国独自の処理水監視機会確保を 王外相、公明・山口代表と会談

中国の王毅外相(右端)と会談する公明党の山口代表(左端)=23日、北京の人民大会堂(代表撮影・共同)

 【北京共同】公明党の山口那津男代表は23日、中国の王毅外相と北京の人民大会堂で会談した。王氏は、東京電力福島第1原発の処理水海洋放出を巡り「中国が独自にモニタリングできる機会をつくってほしい」と求めた。山口氏が会談後、記者団に明らかにした。

 王氏は、日中の戦略的互恵関係の推進で合意した岸田文雄首相と習近平国家主席による首脳会談について「中日関係の局面打開のため、健全かつ安定的な発展のため方向性を示した」と意義を強調。今年が日中平和友好条約締結45年に当たることを踏まえ「今までの基盤の上に前へ進む重要な時期だ」と指摘した。

 山口氏は、創価学会の池田大作名誉会長死去に対する中国側の弔意表明に対し、謝意を示した。

 山口氏は22日に中国を訪問。中国最高指導部の一人、蔡奇共産党政治局常務委員と会談し、処理水海洋放出を受けた日本産水産物の輸入規制の解除を求めた。首相の習氏宛て親書を手渡した。

 蔡氏は中国共産党と自公両党の「日中与党交流協議会」の早期再開に期待を示し、山口氏は「歓迎する」と応じた。

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