銀次選手ありがとう 岩手県内から称賛、ねぎらいの声

野球教室で子どもたちに指導する銀次選手。岩手県内はねぎらいと賛辞であふれた=2014年12月、久慈市

 「銀次、お疲れさま」「18年間楽しませてくれてありがとう」。プロ野球楽天の銀次選手(35)が現役引退を表明した22日、岩手県内は惜しむ声や長年の活躍をたたえる声であふれた。盛岡中央高からプロへと進み、東北に拠点を置く楽天の2013年の日本一に貢献。プレーで人々を沸かせ、東日本大震災や台風被害からの復興にも力を尽くした。県民は郷土愛にあふれた「打撃職人」の第二ステージに夢を乗せ、大きなエールを送った。

 仙台市で開かれた記者会見で、恩師の故星野仙一元監督のネクタイを着けた銀次選手は、晴れ晴れとした表情で引退理由を説明。「やっぱり東北が好きだし、ここで恩返しをしていきたい」と強調した。

 才能や体格、運動能力に恵まれた選手が集まるプロ野球界にあって、銀次選手は勝利のために鋭い一打を磨き続けた。盛岡中央高時代に監督として銀次選手を指導した盛岡市長橋町の会社員佐々木大介さん(49)は「一番の魅力は、ファーストストライクを捉えられること」とバットコントロールと積極性を評価する。

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