「世の中の役に立つ人材に」 原田記念財団、奨学生を激励

激励会で将来の抱負を語る奨学生=佐賀市のホテルニューオータニ佐賀

 酉島製作所(本社・大阪府)を世界的なポンプメーカーに育てた故・原田龍平氏(嬉野市塩田町出身)が設立した原田記念財団の奨学生激励会が19日、佐賀市で開かれた。来春社会人や大学生になる約100人に、同財団の原田耕太郎理事長が「個性を大事に、世の中の役に立つ人材に育ってほしい」とエールを送った。

 奨学生や財団の関係者ら約200人が出席した。原田理事長は「気候変動や不安定な国際情勢で混沌(こんとん)としている世界の先頭に立ち、引っ張って変えていってほしい」と活躍を期待した。参加した奨学生らは支援への感謝を述べ、「エネルギー問題の解決に寄与したい」「興味のある流体力学を大学で極めたい」などと抱負を語った。

 財団は1981年に設立され、佐賀県内の高校生や九州の大学の機械系学部生に返還不要の奨学金を支給している。2023年までに、1355人の奨学生に総額3億9900万円を贈っている。(小島発樹)

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