サッカー元日本代表監督で、J1鹿島アントラーズFCクラブアドバイザーのジーコさん(70)が21日、青森県を訪れ、子どもたちや指導者らに多くのメッセージを残した。トークショーなどでの主な内容を紹介する。
-ジーコさんのサッカー観は。
情熱、愛が重要で、現役を終えた今でもそれは変わらない。情熱と愛があれば、自分の限界まで追い込んで取り組むことができる。
-年代ごとに必要な指導は。
まだ体が出来上がらない年齢では無理をさせず、喜びを実感してサッカーを好きになってもらうことだけを考えてほしい。私が本格的にサッカーを始めたのは14歳。14歳まで何もしなくても、サッカーに愛や情熱があればいい選手になれる。トレーニングは大げさになりすぎないことが大事。つらいのに無理をさせても何にもならない。
人生はサッカーだけではない。一つのプロセスとして考え、最後まで諦めないという気持ちを持ってほしい。
-指導者に伝えたいことは。
言っていることとやっていることの筋が通っていなければいけない。実際にやって見せて、それに言葉を付け合わせることが重要。子どもたちには、私がキャリアで一番大事にしていた基礎を大切にしてほしい。
-地域でサッカーを盛り上げるためには。
鹿島は小さいクラブからここまで大きいクラブに発展した。地元の人たちとの共同作業を常にしてきた。いろんなパートナーの協力があったからこそ、強いチームが生まれた。小さな街でも、日本一になれるチャンスはある。
-青森の印象は。
青森といえばリンゴで、今回はたくさんのリンゴジュースを見た。お魚が大好きで、おいしく食べることができた。ねぶたの迫力やすごさを感じた。私は日本が大好きで、日本人の温かさが心に染みる。私のできる限りのことを、残りの人生全てをささげてみんなに伝えたい。