未来に向けて命を燃やそう-2023年国際ライフサイエンスフォーラムが北京・昌平区で開催

2023年国際ライフサイエンスフォーラムが北京・昌平区で開催

AsiaNet 100508 (1852)

【北京2023年11月21日新華社=共同通信JBN】「Ignite Life for Future(未来に向けて命を燃やそう)」をテーマとする2023年International Forum on Life Science(国際ライフサイエンスフォーラム)が11月18日に開催されました。今年のフォーラムはBeijing Municipal Science and Technology Commission(北京市科学技術委員会)、Administrative Commission of Zhongguancun Science Park(中関村サイエンスパーク管理委員会)、Beijing Municipal Association for Science and Technology(北京市科学技術協会)、Beijing Municipal Food and Drug Administration(北京市食品薬品局)、昌平区政府が共催し、Changping District Integrated Media Center(昌平区総合メディアセンター)によると、同フォーラムはオープン、グローバル、市場志向、ダイナミックなイノベーション・エコシステムの形成を支援し、Zhongguancun Life Science Parkを、世界をリードする「ライフサイエンスバレー」および世界的に有名な製薬・ヘルスケア産業の拠点に育成し、北京の製薬・ヘルスケア産業の質の高い発展の促進を目指しました。

▽オンラインとオフラインで終わることのないライフサイエンスフォーラム

今年のフォーラムは「1+4+2+N」モデルを採用し、オンラインとオフラインの両方でイベントが開催されました。オフラインのイベントはリアルタイムでライブストリーミングされ、終わりのないライフサイエンスフォーラムになっています。

具体的には、このモデルにおける数字の「1」は開会式を兼ねたメインフォーラムを示します。国内外の著名な科学者や専門家、医療機関、投資機関、業界団体、業界団体や商工会議所の代表者、国内外の製薬会社が招かれ、ライフサイエンスと製薬・ヘルスケア産業の最前線での発展と協力の機会について議論します。

「4」はテーマ別の4つのパネルセッションを指します。それは「Medical Device Innovation and Development Seminar(医療機器イノベーションと開発セミナー)」、「International Forum on the Development and Application of Artificial Intelligence and Medical Robots for Medical Equipment(医療機器用人工知能と医療ロボットの開発と応用に関する国際フォーラム)」、「Drug Research and Development Forum & the Zhongguancun Life Science Park Development Forum(医薬品研究開発フォーラム&中関村ライフサイエンスパーク開発フォーラム)」、「Changping Forum on Pharmaceutical and Healthcare Finance Investment and Innovation(製薬・ヘルスケア金融投資とイノベーションに関する昌平フォーラム)」です。これらのフォーラムは、研究開発、イノベーションから産業化まで、製薬・ヘルスケア産業のライフサイクル全体を網羅し、ビジネス関係者が意見を交換し、英知を出し合う大きな舞台を提供することを目的としています。

「2」は記者会見とテーマ別展示会のことです。記者会見は11月9日、市政府の記者会見場で行われ、フォーラムの基本的な事実、昌平と北京都市圏における医薬・ヘルスケア産業の発展、区と市が組織と人材の強みを生かして関連産業の発展をどのように推進してきたか、北京市における医療機器の質の高い発展とイノベーションについて紹介しました。グループ活動期間中には、バイオ医学、AI、医療ロボット製品に焦点を当てたテーマ展示会が開催されます。

「N」は複数の支援活動を意味します。今年のフォーラムでは、製薬・ヘルスケア業界団体や企業が開催する活動も一部含まれます。その目的は同団体や企業の発言力を高め、影響力を継続的に拡大することにあります。7月からは5つの支援活動が開催されています。それは「Gobroad Science Forum(Gobroad科学フォーラム)」、「2023年Clinical Biobank Innovation and Development Forum(臨床バイオバンクイノベーション・開発フォーラム)」、「2023年DIA China Drug R&D and Innovation Conference(DIA中国医薬品研究開発・イノベーション会議)」、「2023年First "Life Science Valley" Forum on Biomedical Talent Development(バイオ医学人材開発に関する第1回『ライフサイエンスバレー』フォーラム)」、「Integration and Innovation Development Forum of Medicine, Engineering and Finance(医学、工学、金融の統合とイノベーション開発フォーラム)」であり、12月には「Brain Discovery:From Cognitive Science to Brain-like Intelligence---2023 Beijing Brain Conference(the International Academic Exchange Season)(脳の発見:認知科学から脳のような知性まで---2023年北京脳会議)(国際学術交流シーズン)」が予定されています。これらのテーマフォーラムは、イノベーションのエコシステムと発展水準を高め、Zhongguancun Life Science Parkを、世界をリードするモデルサイエンスパークへと発展させることが期待されています。

▽共通の発展に向けた協力と交流を祝う場-4つのハイライト

今年のフォーラムには大きな意義があります。それは関連する国家戦略の実行と新時代における首都の発展に貢献し、北京の製薬・ヘルスケア産業の質の高い発展を推進するということです。さらに、同フォーラムは昌平が「ライフサイエンスバレー」ブランドを構築し、製薬・ヘルスケアのイノベーション・エコシステムを改善し、一流のビジネス環境創出を推進する上で主導的な役割を果たします。全体として、このフォーラムには以下の4つのハイライトがあります。

第1に、科学技術の最先端に焦点を当てていることです。世界の技術革新パラダイムの転換を加速するという新たなトレンドに照準を合わせ、バイオテクノロジーとデジタル技術という2つの核心的な推進力に焦点を当て、メインフォーラムとテーマ別フォーラムでさまざまな角度から問題を議論しています。Xie Xiaoliang、Shi Hengning、Wang Lai、Qiao Jieの各氏など100人近い業界の重鎮を招き、基調講演、テーマ講演、円卓討議を行い、新たな発展パターンのもとで製薬・ヘルスケア産業の発展を促進するための最先端の洞察と将来を見据えた考え方を共有しました。

第2に、産業プロジェクトの実行を推進することです。今回のフォーラムで、昌平区は主に多国籍製薬会社の研究開発プロジェクトと独自の研究成果の商業化など、多くの重要な産業プロジェクトを紹介し、Tong Ren Tangの中国伝統医薬プロジェクト、Springer Nature Groupプロジェクト、Daqing Medical Deviceの研究開発・生産本社プロジェクト、ライフサイエンスバレー国際フロンティア技術商業化センタープロジェクト、uBriGeneプロジェクト、Estunプロジェクトなど12の大きな産業プロジェクトに調印しました。同区は中国の上位500社、世界的に有名な学術出版社、その他の業界リーダーと契約を結びました。同時に、今年のフォーラムでは、最先端のバイオテクノロジー、ハイエンドの医療機器、美容・健康製品の展示会を開催し、北京の豊かなイノベーション要素、質の高い開発空間、一流のビジネス環境を全面的にアピールしました。関係者のニーズを把握し、それに応え、北京の製薬・ヘルスケア産業の「友人の輪」を広げ、より多くの大型プロジェクトや成果が北京に来て商業化されるよう、的を絞った投資促進活動が展開されます。

第3に、イノベーション・エコシステムの育成です。このフォーラムでは、政府当局者、規制当局者、学術界、企業、医療機関、投資機関の代表者が一堂に会し、技術的ブレークスルー、医薬品・医療機器の研究開発、臨床への応用、金融支援、規制科学など、共通の関心事について議論することで、政府、産業界、学術界、研究機関、医療機関、金融仲介機関の綿密な統合とイノベーションの協力をさらに促進し、よりダイナミックで粘り強いイノベーション・エコシステムを構築します。

第4に、世界的な影響力の向上です。今回のフォーラムは、ノーベル化学賞受賞者のマイケル・レビット(Michael Levitt)博士をはじめ、欧米の学者や専門家など国際的なゲストを特別招待しました。出展企業にはFortune Global 500に名を連ねる企業のほか、BeiGene、InnoCare、Wantai BioPharm、Pins Medicalなど、北京を拠点にグローバルに展開する革新的な企業が多数含まれていました。こうしたことのすべては、国際的な基準を満たし、世界的な影響力を持つ製薬・ヘルスケアのイベントを開催することを目的としています。

▽ビジネスが繁栄する、世界をリードする「ライフサイエンスバレー」の構築

製薬とヘルスケア部門は、世界で最も革新的な戦略的で台頭が著しい部門であり、人々の命と健康に直接関わるものです。また、北京のイノベーションと発展を後押しする「2つのエンジン」の1つでもあります。昌平区は製薬とヘルスケアの発展を非常に重視し、それらを同区において有力部門と位置付け、1000億元規模の製薬とヘルスケア産業のクラスター建設に取り組んでいます。昌平の製薬・ヘルスケアの開発は市政府からも大きな支援を受けており、市政府は2種類の「Beijing Action Plan for Accelerating Collaborative Pharmaceutical and Healthcare Innovation(製薬・ヘルスケアの共同イノベーション加速に関する北京行動計画)」を発表し、昌平を世界をリードする「ライフサイエンスバレー」にすることを明確に提案しています。

本フォーラムが開催される昌平では、市と区の政府からの多大な支援により、製薬・ヘルスケア部門が活況を呈しています。2022年、昌平の製薬・ヘルスケア部門は800億元に迫る規模を記録し、同区は工業情報省から中小企業の専門産業クラスターとして、中国科学技術協会から海外人材のオフショア革新・起業ベースとして認定されました。

長年の努力の結果、昌平は現在、製薬とヘルスケアのサプライチェーン全体にわたる豊富な資源と、生産、教育、研究に必要なすべての要素を備えています。同区の製薬・ヘルスケア部門はイノベーションと成果の爆発的成長期に入り、製薬・ヘルスケア企業は資本市場から幅広い注目を集めています。

イノベーションの源泉という点では、Zhongguancun Life Science Parkを核に、Changping Laboratory(昌平ラボ)、National Institute of Biological Sciences, Beijing(北京国立生物科学研究所)、Chinese Institute for Brain Research, Beijing(北京中国脳研究所)、National Center for Protein Science, Beijing(北京国立タンパク質科学センター)など、昌平には10以上のハイレベルな研究開発機関が集まっています。Wang Xiaodong氏、Xie Xiaoliang氏、Shao Feng氏など多くの戦略的科学者と300人以上のハイレベルな専門家も引き付けています。北京大学、清華大学、北京航空航天大学、北京郵電大学、北華大学、中国鉱業大学など40以上の名門大学がこの地区にキャンパスや研究室を開設しています。

製薬・医療機器の研究開発に関するサービスアウトソーシングという点で、昌平は製薬・医療機器業界向けの完全なサービスエコシステムを備えています。商業化のニーズに対応するため、昌平は創薬、実験動物、CMO/CDMOなど34の主要なジェネリック技術プラットフォームを体系的に構築し、インキュベーション、研究開発からパイロットテスト、商業化までの産業チェーン全体をカバーするサービスシステムを構築し、研究開発とイノベーションから産業化への円滑な移行を継続的に実現しています。

行政審査と承認サービスについては、Zhongguancun Life Science Parkは2023年4月に北京初の製薬・医療機器イノベーションサービスステーションを開設し、行政認可プロセスを含む、対面式で対象を絞ったサービスを企業に提供しています。その他の公共サービスには昌平郵便局、国際人材活動室、外国人サービスホール、自由貿易クラスター登録プラットフォームなどがあります。同パークは、企業が必要とするすべての行政サービスを提供するよう取り組んでいます。

製薬・医療機器企業の数という点では、昌平には国家認定ハイテク企業269社、専門化・高度化した中小企業133社、ユニコーン企業および潜在的ユニコーン企業19社、上場企業18社(米国・香港の上場企業を含む)を含む900社以上の製薬・医療機器企業があります。さらに、科学研究機関が設立した初期段階の潜在力の高い企業も次々に誕生しています。昌平はハイエンド要素のクラスター化という固有の利点を生かし、学識者のShao Feng氏が設立したPyrotech Therapeutic、Li Wenhui教授が設立したHuahui Health、Deng Hongkui教授が設立したBeiCell Therapeutics、Luo Minmin教授が設立したJianda Jiuzhouなど、著名科学者が設立した80の企業を育成してきました。

昌平は、北京市が構想し、推進する「2つのゾーン」(サービス部門の開放に向けた国家統合実証区と中国(北京)自由貿易パイロット区)の開発から生まれたチャンスを捉えました。昌平は製薬・ヘルスケア産業の発展特性を考慮し、北京初の製薬・ヘルスケア発展政策を導入しました。すなわち、「Interim Measures for Changping Cluster to Support the Development of the Pharmaceutical and Healthcare Industries in the Sci-Tech Innovation Area of China (Beijing) Pilot Free Trade Zone(中国(北京)自由貿易パイロット区の科学技術革新地区における製薬・ヘルスケア産業の発展を支援する昌平クラスター暫定措置)」がそれであり、昨年は8373万元を現金化しました。2021年の方針に基づいて、昌平は製薬・ヘルスケア産業の発展を推進するための方針バージョン2.0を発表しました。このアップグレードされたバージョン2.0は、産業発展のトレンドと昌平のユニークな優位性を反映し、バイオテクノロジーとデジタル技術という2つのコアドライバーに焦点を当て、主にイノベーションの商業化加速、革新的プロジェクトの導入と実行、革新的企業の強化とアップグレード、産業エコシステムの最適化とアップグレードを主に支援するものです。

今後、昌平は製薬・ヘルスケア部門の技術革新の最前線を追い続け、イノベーションのエコシステムと発展レベルを継続的に向上させていきます。今回のフォーラムで得た機会を契機として、少なくとも1000億元規模の製薬・ヘルスケア産業クラスターの構築に注力し、「ライフサイエンスバレー」イノベーション回廊の産業空間の深さと広さを拡大し続け、産業政策、イノベーション・エコシステム、サービス施設を改善し、世界的な影響力を持つ製薬・ヘルスケア産業の発展に向けた北京モデルを打ち立てるよう取り組みます。同時に、昌平は投資家、企業、従業員に対して、最高の環境、サービス、政策を確実に提供することで、そうした人々が自信を持って、便利な方法で、昌平区に投資し、働き、生活し、共有する未来を創出できるようにします。このフォーラムがより多くの起業家を昌平に誘致し、起業し、夢を追求し、私たちとお互いに利益をもたらす関係を築くことを心から願っています。

ソース:Changping District Integrated Media Center

添付画像リンク:
Link: https://iop.asianetnews.net/view-attachment?attach-id=443364
(画像説明:2023年国際ライフサイエンスフォーラムが北京・昌平区で開催)