「戦争の道を暴走する政府 止めるために団結する」 11.23県民平和大集会宣言の全文

  政府はここ数年「中国脅威」を強調し、昨年2022年の暮れには「安保関連3文書」を閣議決定しました。その上で「台湾有事」「南西諸島有事に備えるためとして、最大の軍事強化を図ることを宣言しています。与那国、石垣、宮古の島々に限らず沖縄島や奄美、馬毛島に至るまで自衛隊基地が相次いで建設されミサイルや弾薬が持ち込まれています。さらに島々の空港、港湾をはじめとする公共インフラの軍事利用が謳われ、その上で空港滑走路の延長や港湾の拡張・新設のために予算化が図られています。また驚くことに、日本から直接中国本土を攻撃する長射程のミサイル開発に乗り出すことが明言され、米国から2000億円の巨費を投じて購入するトマホークミサイルの配備計画について1年前倒しで2025年から配備する動きになっていると報じられています。米軍の無人偵察機MQ9が自衛隊鹿屋基地から嘉手納基地に、地域住民の反対を押し切って配備されたように、また沖縄が配備先になることは必至です。

 一方で自衛隊や米軍は、昨年2022年11月に実施された日米共同軍事演習・キーンソード23や今年10月に実施されたレゾリュート・ドラゴン23のように最大規模の軍事演習を相次いで強行し、そのたびに島々に大量の軍事兵器が持ち込まれるようになりました。自衛隊や米軍の車両が白昼市街地を走り回り制服姿の自衛隊が隊列をなして行軍するようになっており、戦前を彷彿させる光景が広がっています。かつてない軍事的緊張が島々を覆っています。

 そのような情勢下で政府は、戦争の足音に恐怖する県民感情に配慮するどころか、辺野古新基地建設の代執行問題に見られるように「安保外交・基地問題」は「国の専権事項」と強硬姿勢を強めるばかりです。「台湾有事は南西諸島有事」、「台湾有事は日本の有事」と言い切った安倍政治を踏襲し「南西諸島」の島々の軍事基地強化に邁進しています。このままでは本当に戦争が起きかねません。何としても政府の暴走を止めなくてはなりません。沖縄戦の悲劇を繰り 返さないためにも、私たちは今こそ、戦争をするな!無謀な戦争を繰り返すな!と腹の底からの声を上げようではありませんか。台湾問題は中国の国内問題であり決して軍事介入して事の決着を図る問題ではありません。台湾問題に限らず諸外国との外交問題は、決して武力に訴えることなく、外交を柱に対話を通じた相互理解と相互尊重の立場で問題解決を図るほかはありません。そのことが先の戦争から学んだ教訓であるはずです。私たちは政府に対し、平和外交に撒し問題解決を図るべきであることを強く訴えます。 

 私たちは本日の平和大集会で戦争に反対する県民意思、全国各地から参集した多くの市民の燃え立つ思いを発信しました。本日の集会は、今後さらに拡大していく県民大運動、全国運動の序章でありスタートラインに立ったばかりと言えます。戦争の道を暴走する政府の動きを止めるために、思想信条を越え老若男女が手を取り合って団結すること。次は5万10万人の単位で県民総決起の大集会を開催して政府にそして全国に県民の決意を伝え、全国と全世界と団結して戦争を止める、私たちはその決意を内外に発信します。 

 以上、ここに宣言します。 

2023年11月23日 
全国連帯!沖縄から発催しよう!11.23県民平和大集会 参加者一同

© 株式会社沖縄タイムス社