「翔んで埼玉」続編、滋賀は困惑 受け止め方に温度差も

映画「翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~」を上映するさいたま市内の映画館=23日午後

 埼玉県への愛ある「ディスり(けなし)」で同県で人気を集めた映画の続編「翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~」が23日公開され、鑑賞した県民からは絶賛の声が上がった。一方、今作で初めて舞台となった滋賀県では困惑する意見も聞こえ、両県民の受け止め方に温度差が垣間見えた。

 19年公開の前作は、興行収入全体の約3割を埼玉県が占め、東京都を抑えて全国トップ。続編公開を待ち望んだ県民の鼻息は荒く、さいたま市大宮区の映画館は23日朝からにぎわい、次々と繰り出される地元ネタに笑いが絶えなかった。

 大宮区の会社員(33)は「今回も埼玉ネタがたくさん出てきて面白かった」と太鼓判。関西をディスった内容が分からなかったとしつつも「関西の人と会った時の会話のきっかけになる」と語った。

 滋賀県民はどう感じたのか。16日の大津市での試写会を訪れた守山市の50代主婦は「埼玉と滋賀のどちらにも関係ない人が見ても面白いのか」と不安げな表情。別の50代女性は、埼玉県に行きたくなったかとの問いに「そうはなっていない」と苦笑した。

© 一般社団法人共同通信社