発熱患者急増…「子どもの予約が取れない」 インフルエンザの検査キットも「在庫が足りない」 静岡市

静岡県でも猛威を奮い続けている「インフルエンザウイルス」。静岡市駿河区にあるこちらの小児科では、20日も朝から発熱症状の患者が多く訪れ、検査や診察などが絶え間なく行われていました。

なかざわこどもクリニック 中澤祐介院長:「こちらAの場所がインフルエンザ。線が出ているのでインフルエンザのA型ですね」

厚生労働省が11月10日に発表したデータでは、全国の患者数が11週連続で増加し、今シーズン初めて10万人を超えています。県内の定点あたりの報告数は最新の調査で18.12人(6日~12日)。前週に比べると減少はしましたが、依然として注意報レベル以上の高い状態が続いています。

発熱患者急増…子どもの予約が取れない

実際に、医療現場では…。

看護師
Q.患者は多い?
A.「ここ数週間は多い感じがする。インフル、コロナ、アデノウイルス(プール熱など)の人が多いと思う」

こちらでは、11月に入ってから発熱症状の患者が急増し、現在は1日で20人ほどのインフルエンザ患者が確認されると言います。また、感染が急拡大していることで、こんな声も…。

実際に、医療現場では…。

看護師
Q.患者は多い?
A.「ここ数週間は多い感じがする。インフル、コロナ、アデノウイルス(プール熱など)の人が多いと思う」

こちらでは、11月に入ってから発熱症状の患者が急増し、現在は1日で20人ほどのインフルエンザ患者が確認されると言います。また、感染が急拡大していることで、こんな声も…。

インフルエンザの検査キットが足りない

こうしたなか医療現場では今、さらなる“緊急事態”も発生しています。

なかざわこどもクリニック 中澤祐介院長:「今まで使用していた(インフルエンザの)検査キットが、もう1~2カ月前に出荷できないと言われた。(これは)普段納入していないものだが、(在庫が)あるものでと納入業者にお願いして、あるものから納品してもらっている状態」

現在、深刻な問題となっているのが、インフルエンザの検査キット不足です。感染拡大に伴い、病院などで検査回数が急増した結果、メーカーからの供給が追い付かず、在庫が足りないという事態が発生しているのです。

なかざわこどもクリニック 中澤祐介院長:「こちらにも一応あるにはあるが、ここに100キット分ぐらいあって。あとは2カ月前に注文したインフルエンザのみの(検査)キットが10個だけ。これは 2カ月前に頼んだら先日1個だけ入った状況。1日20~30個は使うから、1週間どうかなというところ。

こちらのクリニックでは、様々な業者や病院などに声をかけ、コロナとインフルエンザの同時検査キットだけはなんとかかき集めましたが、その在庫量もわずか 1週間分ほどだけ。

ただ、インフルエンザ単体の検査キットに比べ、同時検査キットは判定までに3倍近い時間がかかってしまうため、混雑時にはスムーズな対応が難しいと言います(インフルエンザの検査キット:判定時間5分 同時検査キット:判定時間15分)。

また、流通量自体も十分に供給されているわけではなく、クリニック側は、今後の診察について大きな不安を抱えています。

なかざわこどもクリニック 中澤祐介院長:「子どもの場合は診察自体が怖くて、泣いてしまってお口を開けてもらえない。なかなかしっかり診せてもらえない状況の中から(病気の)情報を得ないといけないので、そういう難しさもある。この先キットがなくなれば、いよいよ本当に診断ができないという不安はある」

季節外れの流行から、“異常事態”が続いている今年のインフルエンザ。検査キットだけでなく薬不足も取りざたされているなかで、この先の行方に注目が集まります。

© 静岡朝日テレビ