障害者ホームが報酬過大受給 名古屋市、返還請求方針

 障害者向けグループホーム運営会社「恵」が名古屋市北区で運営する「グループホームふわふわ北」で、職員の数を実際より多く申告し、障害福祉サービスの報酬を名古屋市から過大受給した事案があったことが23日、市への情報公開請求や取材で分かった。作成義務がある記録の不備もあった。恵を巡っては食材費の過大徴収などが判明しており、ずさんな運営への批判が高まりそうだ。市は返還を求める方針。

 名古屋市は今年3月、「ふわふわ北」に任意の立ち入り調査を実施している。過大受給額は精査中で故意かどうか分からないとしている。恵本社(東京都港区)の担当者は「調査を進めている」とコメントした。

 市の開示文書などによると、「ふわふわ北」は2021年10月から1年半にわたり、家事を担う職員数を実際は「利用者5人に対し1人」だったのに「4人に対し1人」とし、夜間の職員配置数も実態より多く申告して報酬を過大に受給していた。

 このほか利用者に対する「個別支援計画」や、サービスの提供状況が分かる記録の作成が確認できないケースがあったという。

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