【がんばれ!郷土力士】大の里9勝首位並走 入幕目安2桁へ「気緩めず」

 大相撲九州場所(福岡国際センター)12日目の23日、東十両5枚目の大の里は西十両3枚目の欧勝馬を押し出し、9勝目を挙げた。3敗を堅守して琴勝峰と十両首位を並走、優勝争いは最終盤までもつれそうだ。新入幕につながる2桁勝利まであと一つとし「残り3番、気を緩めないで集中してやっていきたい」と気持ちを新たにした。

 大の里は会心の相撲だった。日体大の先輩である欧勝馬に立ち合いから右を差し込み、左でおっつけて体を起こすと一気に勝負を決めた。「疲れはある。それでも体は動いているし、相撲が取れている」と手応えを示す。幕内からの陥落、十両上位陣の成績によるが、10勝すれば幕内昇進が見えてくる。

  ●遠藤4勝、輝9敗目

 東前頭8枚目の遠藤は初顔合わせの北の若に快勝し、4勝目。左をのぞかせて右上手を取ると、「いい流れだった」と出し投げで揺さぶり、体を預けるようにして寄り切った。「また準備するだけ」と気合を入れた。

 東十両3枚目の輝は同11枚目の日翔志の右下手投げで、9敗目を喫した。「次に進めるような相撲を取りたい」と残り3日間に向けて自らを奮い立たせた。

 東前頭筆頭の朝乃山(富山市出身、高砂部屋)は西小結北勝富士に押し出されて4連敗。「踏み込みは良かったが、引いてしまったのが駄目だった」と反省を口にした。

© 株式会社北國新聞社