滞在中の創作活動、成果を披露 国内外2人の芸術家 茨城・守谷、26日まで 県アーカスプロジェクト

26日まで行われているアーティスト・イン・レジデンスプログラムのオープンスタジオ=守谷市板戸井のアーカススタジオ

茨城県の芸術文化事業「アーカスプロジェクト」のプログラムでアーティスト・イン・レジデンス(AIR)の一般公開が23日、同県守谷市板戸井のアーカススタジオで始まった。オープンスタジオとして26日まで、招聘(しょうへい)アーティストの滞在制作の成果を披露している。

AIRは国内外のアーティストを公募し招き、滞在中の創作活動を支援する事業。コロナ禍ではオンラインで開催され、昨年度から滞在制作が復活した。今回は海外(65カ国・地域)330件、国内から14件の応募があった。

今回の招聘作家は、ローラ・クーパーさん(40)=英国=と、進藤冬華さん(50)=北海道=の2人。クーパーさんは、イノシシを巡る英国と日本の文化の違いに着目し、石岡市内でイノシシ猟について調査。進藤さんは本州からの移民家系であることから、守谷近隣で暮らす市民との対話を重ね、共有の跡を作品化した。それぞれが映像や写真、音楽などを組み合わせて、インスタレーション(空間芸術)として披露している。

また特別展示として、コロナ禍の2020~21年度に招かれた2人組「ミロナリウ」=オランダ=も来日し、オンラインではできなかったスタジオでの成果発表を行っている。

プロジェクトディレクターの小沢慶介さん(52)は「ぜひアーティストと話をしながら、制作の過程や意図に触れてもらえれば」と語った。

公開は午後1~6時。入場無料。25日には、ガイド付き鑑賞ツアーとトークイベントが行われる。問い合わせはアーカススタジオ(電)0297(46)2600。

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