レアル・マドリード、ビッグネーム獲得に向け資金面での準備が完了 エムバペやハーランド獲りへ視界は良好?

写真:資金面での問題が解決したレアルは大物獲得に動くか ©Getty Images

レアル・マドリードは、来夏のビッグネーム獲得に向けて資金面での準備がすでに完了しているという。スペイン『アス』紙電子版が伝えている。

最新の公式な会計報告によると、レアル・マドリードは1億2800万ユーロ(約208億8200万円)の現金を保有しており、他に2億6500万ユーロ(約432億3240万円)の融資枠を確保しているという。資金調達のめどはついており、万が一の場合に備えてすでに承認もされているようだ。

ビッグネームを獲得した場合、少なくとも5~6シーズンにわたって高額の報酬を支払う必要が生じるものの、これについても資金面には余裕を持たせているという。これらの事実はつまり、フランス代表FWキリアン・エムバペ(パリ・サンジェルマン)やノルウェー代表FWアーリン・ハーランド(マンチェスター・シティ)といったビッグネームを迎え入れる準備ができていることを意味するという。

欧州クラブ協会(ECA)は、各クラブは人件費を総収入の70%以内に収めなければならないというルールを定めている。2021-22シーズンのレアル・マドリードは、最終的なクラブ総収入が7億1200万ユーロ(約1161億5640万円)だったのに対し、人件費は5億1900万ユーロ(約846億7020万円)、比率は72%で規定に接触していた。

しかし2022-23シーズンは総収入8億4300万ユーロ(約1375億円)に対して人件費は4億5200万ユーロ(約737億円)、比率54%まで引き下げられた。ルールの上でもビッグネームの獲得への支障は小さいと言える。また、元フランス代表FWカリム・ベンゼマや元ベルギー代表FWエデン・アザール、スペイン代表FWマルコ・アセンシオといった選手たちが退団したため、2023-24シーズンの人件費からは今まで彼らに支払われていた給与も削減されることになる。

2023-24シーズンの総収入は9億3900万ユーロ(約1375億2790万円)と見積もられており、昨シーズンに比べて1億ユーロ(約163億1410万円)も多い。そのうち3億1700万ユーロ(約517億1570万円)は2023年末に改修が完了するエスタディオ・サンティアゴ・ベルナベウの運営によるもの。改修前かつコロナ禍前の同スタジアムがフル稼働していた2018-19シーズンのスタジアム運営による収入が1億7500万ユーロ(約285億4710万円)だったことを考えると、およそ倍増する計算になる。

エンバペやハーランドの獲得に乗り出すとなれば超高額の報酬が必要になることは間違いないが、レアル・マドリードはすでに盤石の状態を整備していると言えそうだ。

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