3x3 Super Circuit 2024が開幕——UTSUNOMIYA BREX.EXEが千葉みなとでのオープニングラウンドで優勝

国際大会への出場権をかけた3x3のビッグイベント、3x3 Super Circuit 2024のオープニングラウンドが11月23日に千葉みなとさんばしひろばで開催され、UTSUNOMIYA BREX.EXEが優勝。まずは来春のFINAL出場権を獲得した。

3x3 Super Circuit 2024は今回の開幕ラウンドを皮切りに全国7都市で予選ラウンドを開催し、各開催都市を勝ち抜いた7チームにワイルドカードトーナメントの勝者を加えた8チームでFINALラウンドを戦う。最終的なチャンピオンは、来年開催される国際大会出場権を手にする。千葉ラウンド決勝戦はUTSUNOMIYA BREX.EXEとALPHASというBクラブの3x3チーム同士の激突となり、UTSUNOMIYA.BREX.EXEが齊藤洋介のノックアウト2Pショットで21-11の勝利を収めている。

UTSUNOMIYA.BREX.EXEは、2019年から3x3.EXE PREMIERで3連覇(コロナ禍で中止となった2020年大会を除く)を達成していたチーム。今年はプレーオフの最終日に残ることができずに終わっていた。今大会はその悔しさをかみしめながらの参戦だったが、プレーした4試合すべてが2桁点差の勝利。SHINAGAWA CCと戦った準決勝を除く3試合でノックアウト勝ちであり、4試合の平均失点が35(平均8.8)という圧倒的な快進撃で、日本を代表する強豪クラブの実力をいま一度示した形だ。

ALPHASも東京2020オリンピックで活躍した落合智也らの奮闘で、決勝でも中盤戦まで健闘したが、UTSUNOMIYA.BREX.EXEの強固なディフェンスの前に屈する結果となった。

☆3x3 Super Circuit 2024千葉ラウンド最終順位(カッコ内はPool Roundの勝敗)

優勝 UTSUNOMIYA BREX.EXE(Pool B、2勝0敗)
準優勝 ALPHAS(Pool A、2勝0敗)
3. ALEST AGEO(Pool D、2勝0敗)
4. SHINAGAWA CC(Pool C、2勝0敗)
5. HACHINOHE DIME.EXE(Pool E、2勝0敗)
6. TOKYO LEDONIARS(Pool E、1勝1敗)
7. YOKOHAMA BEEFMAN(Pool C、1勝1敗)
8. TOKYO DIME(Pool A、1勝1敗)
9. 信州松本ダイナブラックス(Pool D、1勝1敗)
10. SAGAMIHARA3x3(Pool B、1勝1敗)
11. SAITAMA LIPLA(Pool D、0勝2敗)
12. SENDAI AIRJOKER(Pool C、0勝2敗)
13. SAKURA FUNABASHI(Pool E、0勝2敗)
14. YOYOGI INFINITE(Pool A、0勝2敗)
15. SHONAN SEASIDE.EXE(Pool B、0 勝2敗)

UTSUNOMIYA.BREX.EXEの齊藤洋介

☆決勝トーナメント試合結果

QUARTER FINAL
ALEST AGEO 17-12 HACHINOHE DIME.EXE

SEMI FINALS

UTSUNOMIYA 19-8 BREX.EXE SHINAGAWA CC

ALPHAS 18-13 ALEST AGEO

FINAL
UTSUNOMIYA BREX.EXE 21-11 ALPHAS

またコートサイドには、大会協賛2社の特別ブースも設置されていた。ZOZOはゴールを設置してフリースローチャレンジを実施。参加者全員に記念のラバーバンドとアンダーアーマーのステッカーをプレゼントする試みは大好評だった。最新シューズのフィッティングができるアンダーアーマーのテントも、多くの人が訪れて機能性や特徴の説明を受けながら履き心地を確かめていた。

行列ができたZOZOのフリースローチャレンジコーナー

フリースローチャレンジの参加賞に子どもたちも笑顔

アンダーアーマーのシューズフィッティングコーナーには細心シューズがずらり

実際にシューズに足を入れて感触を確かめる来場者

決勝戦前には、ZOZOフリースローチャレンジで成績が優秀だった一般ファンが、アンダーアーマーの人気アイテムのプレゼントをかけてゴールを狙うフリースロー対決も。決勝戦をはじめとする熱戦の連続とともに、楽しいアトラクションも大会に花を添えていた。

決勝戦前に行われたフリースローバトルに参加した皆さん。優勝するとシューズがプレゼントされるとあって、熱のこもった競い合いになった

優勝賞品を手にすればやっぱり笑顔!

【3x3 Super Circuit 2024概要】
主催: 株式会社HANDOFF(代表=岡田 慧、本社所在地=東京都江東区)
共催: AllCourtCrossing合同会社
協賛: 株式会社ZOZO、アンダーアーマー
協力: 千葉市みなと活性化協議会/一般社団法人東京都バスケットボール協会/一般社団法人千葉県バスケットボール協会/株式会社BOOKS
予選: 2023年11月23日(木)から2024年2月3日(土)にかけて、東京、千葉、埼玉、宮崎、石川、滋賀および調整中の都市を含む7都市で開催(各ラウンド12~24チームが出場)
FINAL: 2024年2月4日(日)にTIPSTAR DOME CHIBA(千葉JPFドーム)で開催(詳細は準備中)

この日は穏やかな晴天に恵まれ、近隣の大通りで「千葉湊大漁まつり~第47回千葉市民産業まつり~」の一環として千葉県誕生150周年を記念するパレードが催されていたこともあり、さんばしひろば周辺は大勢の観光客でにぎわった。パレードにはアルティーリ千葉のホームアリーナを盛り上げるエンターテイメント集団の「Aills」や、千葉ジェッツのフライトクルーチアリーダーズ「STAR JETS」と公式マスコットキャラクターの「ジャンボくん」も参加していたことから、両チームのファンとみられる人々の姿もちらほら。千葉ラウンドらしさも感じられる大会にもなっていた。

近隣のパレードにはSTAR JETSとジャンボくんも登場

こちらもパレードから、にこやかな笑顔のAills

コートから少し離れた場所だったが、「千葉湊大漁まつり~第47回千葉市民産業まつり~」の一角にはアルティーリ千葉ブースも

☆齋藤洋介、決勝戦勝利後のインタビュー

写真をクリックすると齊藤選手の優勝決定2Pショットが見られます

——今日うまくいったのはどんなことですか?

どう考えてもディフェンスです。今年の僕らが日本一を逃した一つの原因がディフェンスの強度を保てなかったことでしたが、新しいメンバー二人が足をよく動かしてディフェンスとリバウンドに絡んでくれました。二人が全力でパフォーマンスを発揮して、自分たちに足りなかったピースを埋めてくれましたね。

——PREMIERでの悔しさが気持ちの中では強く残っているのですか?

3x3に僕がBリーグから転向した2018年以来、3x3.EXE PREMIERのプレーオフ1回戦で負けたのは初めての経験でした。あらゆる大会で必ず最後にこうした場所に立てていたので、DAY2に進めないというのがやっぱりすごく悔しい気持ちでしたね。ただ、負けるべくして負けたと感じていました。世界に照準を置いて戦い、世界では昨年以上の結果を残せたのですが、応援してくれるファンや多くのスポンサーが日本の方々ですし、その方々の前で戦う日本で勝てないと元も子もありません。日本で勝つことは大事だなということをあらためて捉えられた1年間でした。

——こうして大会が増えてきたことで3x3のレベルは上がり、その結果日本で勝つのが難しくなっているというのもありますか?

もちろんあります。以前よりも研究されていますし、自分たちを倒せば優勝できる可能性があるという、足元を追われる立場でずっと戦ってきたので。自分たちがどういう戦い方をしているかをみんなが見ていますし、それをプラスアルファしてプレースタイルを作り上げているチームも出てきています。以前に比べれて日本のレベルも上がっています。

——齊藤選手ご自身も以前よりもうまさが増しているのではないですか?

自分ではうまくなっていることよりも、できなくなっていることの方が増えている感じです(笑) 筋力も、疲れも出ますし。今まで週5回練習して土日に試合ができていましたが、週5回の練習を18歳、19歳や20歳代のプレーヤーと一緒のメニューでやっていくのは厳しいですね。若いプレーヤーたちのアグレッシブさはうらやましいですよ! でも、ベテランとして自分のことはわかっています。それをやらせてもらえる環境があれば、もう少し長生きできると思っています。

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