立民・泉健太代表「魂まで売ってしまったらおしまい」補正予算案賛成方針の維新、国民民主を批判

立憲民主党の泉健太代表(49)が24日、国会内での定例会見で、政府の2023年度補正予算案に賛成する方針を示した日本維新の会と国民民主党に「取り引きをしなきゃ政策って実現しないものなのか。魂まで売ってしまったらおしまい」と批判した。

泉氏は「我々は明確に反対という姿勢で臨みたい」と、立民の姿勢を示した上で「他の野党で、大変どうかと思う賛否の声が聞こえてきております」と切り出した。

維新が、岸田政権下で初めて補正予算案に賛成する方針を決めたことに泉氏は「維新さんは万博予算がちらついてしまうと、そもそも反対できない。予算の問題点については考え方が相当、同じところがあるんじゃないかなと思いますが、万博予算等が入っているものですから。賛成せざるを得ないとか、大事な部分を握られている。物を言えなくなっている」と懸念した。

国民民主が、ガソリン税を一時的に引き下げる「トリガー条項」の凍結解除を与党と協議することで合意したことで、補正予算案に賛成することを決めたことにも「トリガーの凍結解除というのが判断基準ということ。前回確か、トリガーを凍結解除するということで補正予算案に賛成した国民民主党でしたが、その時は完全に裏切られた。それも分かって賛成したのか。そういうことが過去にもあって、今回さすがに一度ならず二度もないだろうという風に思ってましたが…」と皮肉った。

泉氏は「急に国民民主党が凍結解除だったら(補正予算案に)賛成しますと言った途端に、政策の検討を開始するっていうのは極めて不見識で、不誠実」と、岸田文雄首相(66)の姿勢もとがめた。「その取り引きが国民から評価を受けるかどうかということ。取り込まれてしまったらミイラ取りがミイラになる。野党の『新しい政権づくりのためにやるんです、徹底批判しまう』ということができるのか」と維新、国民民主両党の姿勢に苦言を呈した。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

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