F1アブダビGPのFP1では9チームからルーキードライバーが参加へ。FE王者デニスらが公式セッションデビュー

 2023年シーズンのF1の最終戦は今週末にアブダビで開催されるが、ここは2014年以来毎年最終戦の場となっている。そのアブダビGPのフリー走行1回目に参加するルーキードライバーのラインアップが明らかになった。

 F1のレギュレーションでは、各チームはグランプリへの出走経験が2回以下の若手ドライバーを、シーズン中に2回FP1で起用しなければならない。アブダビGPのFP1でルーキーを乗せる最後の機会を利用するために、F1の10チームのうちアルファタウリを除く9チームが、新たな才能の持ち主を起用するかおなじみのドライバーを呼び戻すことになる。

 以下はFP1で走行する、チームごとのドライバー一覧だ。

■レッドブル:ジェイク・デニス、アイザック・ハジャル

2022/23年フォーミュラE第14戦ローマE-Prix 優勝を飾ったジェイク・デニス(アバランチ・アンドレッティ・フォーミュラE)
2023年F1第20戦メキシコシティGP アイザック・ハジャル(アルファタウリ)

 マックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレスは、金曜日の午後は1時間余計に休憩を取れるだろう。レッドブルは2台のマシンを最も才能あるふたりのジュニアドライバーたちに託す。フォーミュラE世界チャンピオンのジェイク・デニスは、レッドブルで初めての公式セッションに臨む。一方ハイテック・パルスエイトからFIA F2に参戦中のアイザック・ハジャルは、メキシコシティGPでアルファタウリからFP1に参加しており、今回は彼のスキルを披露する2回目の機会ということになる。

■フェラーリ:ロバート・シュワルツマン

ロバート・シュワルツマン(フェラーリ リザーブドライバー)

 フェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)の優秀なメンバーであり、イスラエルのライセンスを持つロシア人ドライバーのロバート・シュワルツマンは、特にマラネロでのプライベートテストにおいて、F1マシンですでに多くの走行距離を重ねている。シュワルツマンは、シャルル・ルクレールに代わってFP1を走行する。

■メルセデス:フレデリック・ベスティ

2023年F1第20戦メキシコシティGP フレデリック・ベスティ(メルセデス)

 ルイス・ハミルトンは彼のW14をデンマーク出身のルーキーであるフレデリック・ベスティに託すことになる。ベスティは10月にメキシコシティGPのFP1でマシンをドライブしたが、今回またチームに戻る。ベスティはまた、今週末のFIA F2選手権でタイトルを争うことになるが、首位のテオ・プルシェールとの差は25ポイントだ。

■アルピーヌ:ジャック・ドゥーハン

2023年F1第20戦メキシコシティGP ジャック・ドゥーハン(アルピーヌ)

 ジャック・ドゥーハンはFP1でエステバン・オコンのマシンを引き継ぐ。ドゥーハンも今年、メキシコで初めてA523をドライブしたが、またこのマシンのコクピットへ戻ることになる。

■マクラーレン:パト・オワード

NTTインディカー・シリーズに参戦するパト・オワード(アロウ・マクラーレン)

 若きインディカーのスターであるパト・オワードは、1年前にヤス・マリーナで公式のF1デビューを果たしている。つまりオワードにとって、今回はマクラーレンで2回目のFP1だ。また、2024年もマクラーレンのリザーブドライバーを務めることが決まった

■ハース:オリバー・ベアマン

2023年F1第18戦カタールGP木曜日 ハースVF-23のシート合わせを行うオリバー・ベアマン

 才能あるフェラーリのジュニアドライバーであるベアマンは、先月メキシコでハースからFP1に参加し、馴染みのマシンに戻る。ベアマンはニコ・ヒュルケンベルグに代わってVF-23をドライブする。

■アルファロメオ:テオ・プルシェール

2023年F1第20戦メキシコシティGP テオ・プルシェール(アルファロメオ リザーブドライバー)

 テオ・プルシェールにとって重要な週末だ。FIA F2選手権で現在首位に立つプルシェールは、アブダビでタイトル獲得を狙う一方で、金曜日はアルファロメオで今年2回目のFP1走行を行う。

■アストンマーティン:フェリペ・ドルゴヴィッチ

2023年F1第15戦イタリアGP フェリペ・ドルゴヴィッチ(アストンマーティン リザーブドライバー)

 フェリペ・ドルゴヴィッチは今年アストンマーティンの公式リザーブドライバーを務めているため、AMR23の乗り方は心得ている。ドルゴビッチは、ランス・ストロールが自転車事故のために欠場したプレシーズンテストで走行したのだ。また、モンツァでのFP1でも24周を走行している。

■ウイリアムズ:ザク・オサリバン

2023年FIA F3第2戦メルボルン ザク・オサリバン(プレマ・レーシング)

 ウイリアムズのジュニアドライバーであるザク・オサリバンは、ヤス・マリーナでのFP1でアレクサンダー・アルボンのマシンに乗り込む。オサリバンはFIA F3選手権のシーズンを2位で締めくくり、2024年はFIA F2に昇格する。オサリバンにとって、これがF1の公式セッションデビューとなる。

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