国の文化審議会(佐藤信会長)は24日、1941年創業で「沖縄最古のホテル」として知られる沖縄ホテル(那覇市大道)の建造物計4件を含む290件を新たに登録有形文化財にするよう盛山正仁文部科学相に答申した。県内では2021年、金武町の「當山紀念館」以来の登録建造物となり、36カ所・87件目。
登録されるのは旅館棟、れんが棟、大道(うふどう)門、瓦石垣の4件。同ホテルは「沖縄観光の父」と呼ばれる故宮里定三氏が41年、那覇市港町で創業。沖縄戦で全壊したが、51年に現在の場所で再開した。
登録される4件は沖縄現代建築のパイオニアとされ、「花ブロック」の考案者でもある故仲座久雄氏が設計。随所に沖縄らしさを醸し出している。
那覇市内では2007年の「新垣家住宅主屋」(首里末吉町)以来の登録建造物。