柿沢氏の秘書、一覧表作成か 13人に91万円、違法性否定

東京地検特捜部が家宅捜索に入った柿沢未途衆院議員の事務所=16日、東京都江東区

 東京都江東区長選の公選法違反事件で自民党の柿沢未途衆院議員の秘書が、4月の区長選で支援した木村弥生前区長陣営のスタッフらへの支払いについて、一覧表を作成していたとみられることが24日、関係者への取材で分かった。13人を対象とし、1~4月に総額で91万500円とされていた。東京地検特捜部は運動員に対する公選法違反(買収)の疑いで慎重に捜査している。柿沢氏側は政治活動への支払いだとして違法性を否定している。

 公選法は本来ボランティアでやるべき運動に報酬が支払われた場合、買収行為に当たるとしている。4月16日の区長選告示前に選挙運動をしていれば、公選法で禁じられた事前運動に当たる可能性がある。

 一覧表には「ドライバー」などとして氏名や金額が記載されていた。公選法の規定で車上運動員などは選挙管理委員会に届け出れば法定の報酬を受領できるが、13人の中には木村氏側の届け出がない人もいた。

 柿沢氏の秘書が全額を支払い、木村氏側の政治団体の政治活動として担うべき費用だとして請求したが支払われなかったという。

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