「震災復興の恩返しを」KOBE観光、無料ガイドが200万人「おもてなし」 活動20年超、異人館街などで奮闘

200万人のおもてなし達成を祝うKOBE観光ガイドボランティアのメンバー=北野町広場

 「おもてなし」した観光客や修学旅行生ら、その数200万人-。神戸を代表する人気の観光地・北野異人館街などを案内するNPO法人「KOBE観光ガイドボランティア」が今秋、大台を達成した。メンバーは中央区のシニア世代を中心に約50人。新型コロナ禍が落ち着き、国内外からの来神者でにぎわい始めた神戸で奮闘している。(段 貴則)

 発足は2001年10月。「阪神・淡路大震災時に復興を支えてくれた県内外、海外の人たちへの恩返しを」と、任意団体として立ち上げた。法人化し、現在のメンバー構成は60代以上が中心で、80代のガイドも現役という。

 主な活動は、異人館街エリアや北野観光案内所内での無料ガイド。語学が堪能なガイドは案内所で訪日客の対応もする。震災学習をする修学旅行生のサポートに加え、JR三ノ宮駅北側で地図を見ているビジネス客らにも声をかけ、道順なども教える。

 また、観光客を相手にカメラのシャッターを押すサービスも好評。風見鶏の館を背景にした撮影では、風見鶏の向きを計算したベストショットを提供する。

 先月末、200万人目の観光客となったのは、山形県から訪れた男性4人。同法人のガイドたちが北野町広場で式典を開き、大台達成を祝った。

 同法人理事長の椎畑教征さん(81)は発足2年目から活動を続ける。「昔と違い、観光客の6~7割は訪日客で、アジアからの観光客が目立つ。街並みを見てもらうだけでなく、より神戸に滞在してもらう方法があれば」と話している。

 同法人(北野観光案内所内)TEL078.251.8530

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