新たに栃木県内4件を国の有形文化財に 文科大臣に答申

 国の文化審議会は11月24日、新たに290件の建造物を国の有形文化財に登録するよう盛山正仁文部科学大臣に答申しました。このうち栃木県内関係は4件ありました。

 県内関係は、那須塩原市板室の那須岳の中腹にある「三斗小屋温泉大黒屋旅館本館」や下野市本吉田の「旧吉田村農業協同組合」の2つの倉庫など4件です。

 このうち「三斗小屋温泉大黒屋旅館本館」は、戊辰戦争で焼けた後、1869年(明治2年)ごろに再建されました。建ちが低い古い旅館建築を留めていて施設によりますと、登山が必要な山の宿のうち、今も宿泊できる建物としては日本で最も古いということです。

 大黒屋旅館6代目館主の高根沢春樹さんは「先祖代々続く建物が評価されて大変うれしく思う。建物が変わらないような修繕を心がけ後世に残していきたい」とコメントしています。

 また、鹿沼市上材木町にある旧安生家住宅主屋は1916年(大正5年)に建てられた和洋折衷の住宅で、外壁は石造り風となっています。現在はスポーツジムとして活用されています。

 今回の答申により県内の国の有形文化財に登録された建物は、合わせて268件になる予定です。

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