【栃木】国連の「世界道路交通犠牲者の日」の19日、2001年に交通事故で次男を失った市在住、楠野祇晴(くすのまさはる)さん(76)が、啓発活動のシンボルである黄色い風車を大平町下皆川の事故現場に設置した。
犠牲者の日は、05年に交通犯罪被害者の救済などの取り組みを啓発するために定めた国際デーで、毎年11月の第3日曜。国内では黄色い風車を事故現場に置く取り組みなどが行われている。黄色には注意を促し、風車には事故防止の風を広めるという願いが込められている。
楠野さんの次男敦司(あつし)さん=当時(22)=は、01年4月7日、同所で県道交差点をオートバイで直進中、対向車線から右折してきたトラックと衝突して亡くなった。
事故現場を訪れた楠野さんは、事故防止を呼びかける看板を磨き、風車と花束を添えた。「時間が経つにつれて息子への思いは深くなり、現場に来ると今でも体が震える。同じような思いをする人がいないように活動を継続していきたい」と話した。