ブレーブスの補強資金は? 大物FAの獲得には主力放出が必要か

今月初め、ブレーブスのテリー・マクガーク会長とアレックス・アンソポロス編成本部長は「今季と比較して来季のペイロールを増やす」と語った。しかし、具体的にどれくらい増えるのかは不明である。移籍情報サイト「MLBトレード・ルーマーズ」はブレーブスの現状を分析。ぜいたく税のルールに基づいた計算では、すでに課税ラインを超過しており、興味を示しているとみられるソニー・グレイなどの大物FA選手を獲得するためには、高額年俸の主力選手を放出することが必要になるかもしれない。

ブレーブスはオフシーズンに入ってから大きく動いているチームの1つである。ピアース・ジョンソンやジョー・ヒメネスと契約を延長し、トレードでアーロン・バマー、FAではレイナルド・ロペスを補強。その一方で、トレードやノンテンダーで多くの選手を放出しており、現在ロースターの40人枠には31人しか登録されていない。これを「今後の大型補強に備えた動き」と見る向きもある。

しかし、来季のペイロールはすでに2億700万ドルに達しており、これは今季の2億500万ドルから微増している。ぜいたく税のルールに基づいた計算では、今季が2億4600万ドル、来季が2億4200万ドルで微減しているものの、課税ラインを超過していることに変わりはない。2年連続で超過すると税率がアップすること、超過額が増えるにつれて税率がアップすることなどを考えると、ブレーブスが現状のロースターに大物FA選手を加える可能性は低いと言えるだろう。

もしブレーブスが大物FA選手を獲得するための資金を捻出したいのであれば、ライセル・イグレシアス(残り2年3200万ドル)やマーセル・オズナ(残り1年1800万ドル+オプション1年)といった主力選手のトレード放出が必要になるかもしれない。ここ数年、リリーフで活躍しているロペスをわざわざ先発候補の1人として獲得していることも「これ以上先発の補強はないのではないか」という疑念を増大させる。

ブレーブスがトレードやノンテンダーで多くの選手を放出したのは補強資金捻出のため。そして、その補強資金はほとんど残っていない。今のところは、そう見るのが適切なのかもしれない。

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