通算509本塁打のシェフィールド 有資格最終年での殿堂入りなるか

殿堂入り候補者のなかには、文句なしの一発当選を果たす者もいれば、徐々に支持率を上げていき、有資格期間のラストイヤーに殿堂入りを果たす者もいる。今回、2024年度のアメリカ野球殿堂入り投票において、有資格最終年となる10度目のチャレンジを迎えているのがゲーリー・シェフィールドだ。22年間のメジャー生活で通算2689安打、打率.292、509本塁打、1676打点、253盗塁、OPS.907をマークした強打者は記者投票で75%以上の票を集め、殿堂入りすることができるだろうか。

メッツでプレーした2009年を最後に引退したシェフィールドは、2015年度の殿堂入り投票で初登場。そこから11.7%(2015年度)、11.6%(2016年度)、13.3%(2017年度)、11.1%(2018年度)、13.6%(2019年度)と得票率は低迷していたが、2020年度に30.5%とジャンプアップした。2021年度は40.6%まで上昇し、2022年度は横ばい(40.6%)だったものの、9度目の挑戦となった前回は55.0%までアップ。2020年度の殿堂入り投票でラリー・ウォーカーが前回の54.6%から76.6%まで大幅ジャンプアップして殿堂入りを果たした例もあり、シェフィールドが当選ラインをクリアする可能性はゼロではない。

しかし、シェフィールドの殿堂入りは難しいと予想する声が多い。問題発言や問題行動も多かったシェフィールドだが、殿堂入りに向けた最大の障壁となっているのは、やはり「バルコ・スキャンダル」によって浮上した薬物使用疑惑だろう。通算500本塁打以上、通算打率2割9分超え、通算OPS9割超えと実績だけを見れば、十分に殿堂入りに値する数字を残しているだけに、得票率が伸びないことについて、薬物使用疑惑の影響を否定するのは難しい。バリー・ボンズらが記者投票で殿堂入りできなかったことを考えると、シェフィールドにも殿堂の扉が開かれることはないと思われる。

過去に有資格最終年で殿堂入りを果たしたのは以下の7選手。なお、有資格期間は15年だったが、2015年度の投票から10年に短縮されている。

1967年 レッド・ラフィング
1968年 ジョー・メドウィック
1975年 ラルフ・カイナー
2009年 ジム・ライス
2017年 ティム・レインズ
2019年 エドガー・マルティネス
2020年 ラリー・ウォーカー

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