阪急百貨店、優勝セールせず 阪神とブランドで区別

阪急百貨店梅田本店(左端)と阪神百貨店梅田本店(右端)=大阪市

 プロ野球阪神が38年ぶりに日本シリーズを制した今年、流通大手エイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングは、傘下の阪神百貨店やスーパーで記念セールを実施した。一方で、阪急百貨店でのセールは見合わせた。背景には、二つの屋号を抱えるH2Oが展開するブランド戦略があった。

 H2Oの荒木直也社長は2日、2023年9月中間連結決算の会見で理由を問われ、顧客にとって「阪神タイガースと阪神百貨店は一つのブランド」だと回答した。

 阪急電鉄と阪神電鉄は06年、旧村上ファンドによる阪神株の大量保有を発端に「阪急阪神ホールディングス」を発足。07年、旧阪急百貨店がH2Oとなる形で、二つの百貨店は経営統合した。

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