ヴィッセル神戸、初優勝 名古屋に競り勝つ

神戸-名古屋 前半、先制のゴールを挙げる神戸の井出(撮影・風斗雅博)

 サッカーの明治安田J1リーグ第33節最終日の25日、ヴィッセル神戸は本拠地ノエビアスタジアム神戸(神戸市兵庫区)で名古屋グランパスと対戦し、2-1で競り勝って初優勝を決めた。神戸は通算20勝8分け5敗の勝ち点68とし、最終節を残して同64で2位横浜F・マリノスを振り切った。

 神戸は前半12分、スローインの競り合いからボールを収めたFW大迫のスルーパスにMF井出が反応。ワンタッチでゴール右隅に決めて先制した。さらにその2分後、右サイドのMF佐々木が左へ大きく展開し、ボールを受けた大迫の低いクロスをFW武藤がダイレクトで押し込んで追加点を挙げた。

 同30分に名古屋のFWユンカーに1点を返され、2-1で前半を折り返し。神戸は後半途中からけがで2試合を欠場していたMF山口を投入。名古屋の終盤の猛攻をしのいで歓喜の時を迎えた。

 神戸は12月3日、敵地のパナソニックスタジアム吹田(大阪府吹田市)でガンバ大阪と対戦し、今シーズンを締めくくる。

 【ヴィッセル神戸】川崎製鉄水島サッカー部が母体。クラブ創設後の初練習を予定した1995年1月17日に阪神・淡路大震災が発生した。96年に日本フットボールリーグ(JFL)2位に入り、Jリーグ昇格を決めた。成績不振に伴う経営難となった2004年、楽天を率いる三木谷浩史氏の個人資産管理会社が営業権を取得。15年に楽天グループ傘下に。元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタら実力者の補強を積極的に進め、20年元日にクラブ初タイトルとなる天皇杯を獲得。昨季はリーグ13位に低迷した。

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