湘南のJ1残留決定! 敗れた横浜FCは今節でのJ2降格回避も逆転残留は絶望的か【明治安田J1第33節】

25日、明治安田生命J1リーグ第33節の横浜FCvs湘南ベルマーレがニッパツ三ツ沢球技場で行われ、0-1で勝利した湘南のJ1残留が決定した。

最下位(18位)・横浜FCと、勝てばJ1残留が決まる17位・湘南の直接対決。横浜FCとしては引き分け以下なら16位・柏レイソルの結果次第でJ2降格が決まる可能性もあり、なんとしてでも勝ち点「3」を積み上げたい。

横浜FCは試合前に四方田修平監督が「最初からアクセル全開で」と意気込んだなか、直近7試合で4勝2分け1敗と好調の湘南に押し込まれる立ち上がりとなったが、すぐに押し返し、残留を争うチームどうし、激しいデュエルが各所で繰り広げられる。

ただ、両チームとも決定機がない。30分過ぎから相次いでセットプレーを獲得した横浜FCの時間帯が続くも、結局はゴールレスでハーフタイムへ。横浜FCは45分、小川が上手く合わせれれば1点というシーンを迎えるが、右からのクロスにフリーで放った右足ボレーはミートしきれなかった。

後半頭の47分、横浜FCに決定機。マルセロ・ヒアンが自陣ピッチ中央からドリブルを開始するとハーフウェイラインを超え、右サイドを疾走するカプリーニへと展開。ボックス右まで運んだカプリーニだったが、渾身の右足シュートは湘南GKソン・ボムグンの正面を突いた。

一方で、湘南は前半からチャンスらしいチャンスがなく、ゴール前までボールを運ぶことすらままならない状況。先制したのは、そんな湘南の方だった。

49分、湘南は左CKの流れから池田がボックス外から右足ミドル。シュートは横浜FCのGK永井にパンチングされるが、こぼれ球に反応した大岩がネットを揺らす。VARの介入があったが、オンリーレビューの結果、ここまで劣勢を強いられてきた湘南の先制点が認められた。

これで苦しくなった横浜FC。湘南相手に1点を追うなか、他会場では16位柏もサガン鳥栖相手に2-1と1点をリード…このままだとJ2降格が決まってしまう。

心理的にも多少は余裕が生まれたであろう湘南。61分、横浜FCのユーリ・ララが最終ラインで不用意な横パスを出すと、これを拾ったのは湘南のエース大橋。ワンタッチで前を向ければGKとの一対一だったが、やや手間取り、遠目から放った右足シュートはクロスバーの上へ外れる。

大橋は66分に決定機。平岡の左からのクロスに対し、大橋はゴール正面で完全にフリーに。しかし、ヘディングシュートはまさかの枠外へ…追加点のチャンスを逸した。

横浜FCは試合も終盤に差し掛かる79分、右からのクロスをンドカ・ボニフェイスが頭で繋ぎ、最後は吉野がヘディングシュート。しかし、ゴール正面からの一撃はわずかにゴール左へ外れる。81分にはユーリ・ララがヘディングでネットを揺らすも、クロスを上げたカプリーニのオフサイドで同点ならず…時間が少なくなってきた。

次第にパワープレー主体の攻撃に転じるようになった横浜FC。必然的にゴール前へボールを運ぶ回数は増え、近藤がロングスローを投げ、センターバックのンドカ・ボニフェイスも前線に残すが、肝心の1点が遠い。

第4審が提示した後半のアディショナルタイムは7分。しかし結局、横浜FCは最後まで1点が遠く、0-1で湘南の勝利に。湘南のJ1残留が決まった。

敗れた横浜FCだが、他会場の柏vs鳥栖が2-2のドローに終わったことにより、今節でのJ2降格は回避。ただ、最終節1試合を残し、横浜FCは勝ち点「29」、柏は「32」…得失点差は「-14」と「-26」と大きな開きがあり、かなり苦しい状況となった。逆転残留は絶望的か。

横浜FC 0-1 湘南ベルマーレ
【湘南】
大岩一貴(後4)

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