たわわに実るだいだい色の実、丁寧に摘み取り 京都・石清水八幡宮でタチバナ収穫

タチバナの実を摘み取る巫女(京都府八幡市八幡・石清水八幡宮)

 石清水八幡宮(京都府八幡市八幡)で、新春のお神酒に使うタチバナの実の収穫が行われている。たわわに実っただいだい色の実を、巫女(みこ)らが一つずつ丁寧に摘み取っている。

 タチバナは不老長寿の霊薬とされる。社紋としている同宮では、実を使った「橘酒(たちばなしゅ)」を正月の参拝者に授与している。

 本殿前にある石庭の東西に神木として2本が植わっている。収穫が始まった11月22日には、巫女がピンポン球ほどの大きさの実をはさみで摘み取り、かごに入れていった。

 11月中に7~8キロを収穫する見込み。実は3年間あく抜きのため漬け込んだうえで醸造に用いる。同宮の私市靖権禰宜(ごんねぎ)(34)は「お神酒を正月に飲んでいただくことで健康に過ごせる力になれば」と話した。

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