トラボルタ 操縦する飛行機故障で危機一髪の過去 電気系統の機能が止まり「もう終わりだと思った」

俳優のジョン・トラボルタが、過去に操縦していた飛行機の電気系統が故障して命が危ぶまれる経験をしていたことを明かした。パイロットの免許を持っていることで知られるトラボルタは1992年11月、感謝祭の休暇を過ごすため家族を乗せてフロリダ州からメイン州に向かっていた時に、ワシントンD.C.上空でナビゲーションを含む全ての電気系統の機能が止まる危機状態に見舞われたという。

ロンドンで開催された新作短編映画『ザ・シェパード』の上映会後の質疑応答に出演したトラボルタは、こう説明している。「実際に電気系統が完全に故障した経験がある。バンパイア機ではなく、プライベートジェット機でワシントンD.C.の上空を飛んでいた時だ」「絶対に死ぬと考えるのがどんな感じなのか知っているよ」

ガルフストリームII機を操縦してメイン州に向かっていたトラボルタは、「ジェットエンジン2つは正常だったけど、機器が全滅して、電気もない。何もなかった。もう終わりだと思ったよ。僕の家族も乗っていて、『もうだめだ。この飛行機の中で死ぬなんて信じられない』って言ったんだ」と当時の心境を語った。

しかしながら、ワシントン記念塔が目に入ってきたことで命拾いしたという。「奇跡のように、僕達はルール通りに降下していたら、ワシントン記念塔が見えて、ワシントン・ナショナル空港が隣にあると分かり、着陸できたんだよ」

その経験により、英作家フレデリック・フォーサイスが1978年に発表した『シェパード』を読んだ時に、映画にしたいと思ったそうで、今作では、クリスマスに向けて自らが操縦する飛行機で帰路につくものの北海上空で全ての計器が止まってしまう英空軍パイロットのフレディ・フックをベン・ラドクリフが演じ、その飛行機を誘導する別のパイロットをジョンが演じている。

「この本を読んだ時、個人的な経験があったから、より一層心に響いたんだ。この本を読んでいる時『この状態を生きたことがある』と言えた。そしてもちろん、その時は若かったからこの役(フック)を演じることはできた。でも、シェパードを演じるには30年待たなければならなかった」「これまでに色々な危機状態に直面してきたから、あの役(誘導役)になるのはとても簡単なことだったんだ」

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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