キッチンカー参上・穂の蔵(備前市) 自社栽培米でおにぎり20種

キッチンカー「穂の蔵」

 農業生産法人・いちけんファーム(備前市香登本)が運営するおにぎり専門店。自社栽培した地元産の朝日米を朝一番に炊き上げ、一つ一つ丁寧に握る。「ふわっとした握り具合で子どもからお年寄りまで人気」とスタッフの定岡沙也加さん(32)は言う。

 品ぞろえは約20種類と豊富で、どれにしようか迷うほど。シンプルな塩味(130円)、定番のシャケ(280円)、梅おかか(230円)をはじめ、変わり種のスパム(290円)やチャンジャ(260円)が人気。手作りの肉みそのせ(同)や具材3種が入った「仕事師にぎり」(330円)もある。

 「耕作放棄地を増やしたくない」と担い手が高齢化した近隣の田んぼを借り受け、10年ほど前から米を栽培する。収穫した米は「香登米」と名付けて販売。より多くの人に食べてもらうため、2019年に同所に店舗をオープンさせた。その味をさらに広めようと22年秋、キッチンカーに進出した。

 イベント出店後には、備前市内外からわざわざ店舗まで足を運んでくれる人もいるという。定岡さんは「おにぎりを通じ、香登という地域でとれたお米のおいしさや、地元の魅力を伝えていきたい」と話す。

 メモ 備前市内の祭りや岡山市の障害者施設でのマルシェなど、不定期で出店する。詳細は穂の蔵のインスタグラム「honokura___ichikenfarm」。

自社栽培米を使った自慢のおにぎりと定岡さん

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