大瀬良大地 × 九里亜蓮 広島カープ 同期入団の “ライバル意識” 「互いにうらやましいことは?」

カープファン感謝デー2023(マツダスタジアム・23日)で実現した “ぶっちゃけトーク” 。同期入団の 大瀬良大地 投手と 九里亜蓮 投手が、ともに先発の柱として戦い抜いた10年目のシーズンを振り返った。

石田充 アナウンサー
ことしも先発ローテーションの軸として活躍した2人です。まずは4年ぶりのこのマツダスタジアムのファンの前でのファン感謝デーはいかがでしょうか?

広島カープ 大瀬良大地 投手
本当に懐かしいといいますか、ファンのみなさんの声がじかに聞けるので、すごく楽しいですね。

広島カープ 九里亜蓮 投手
コロナの期間、マツダスタジアムでやることがなかったので、なんかまた新鮮な気持ちでできているかなっていうふうに思います。

石田充 アナウンサー
本当にファンの熱がじかに伝わってくる1日になっています。今シーズンですが、大瀬良投手は5年続けての開幕投手を任されました。新井貴浩 監督の初戦でしたけれども、そういったところから始まった1年、いかがでした?

大瀬良大地 投手
なんとか、任された責任を全うしたいなというふうな思いでいたんですけど、個人的にはすごくくやしい結果で1年間になってしまったかなというふうには思っています。

石田充 アナウンサー
安仁屋さん、クライマックスシリーズ(CS)では本当に最後、“魂のピッチング” というのもありました。

RCC野球解説者 安仁屋宗八 さん
いやあ、すばらしかったですよね。あのガッツポーズをぼくは公式戦の最初から出してほしいなと思うんですよね。彼はもう紳士だから表情を変えないんですよね。三振取ろうが、打たれようが全く変えなかったから、ぼくはあのアクションというのがほしかったんですよ。それが最後になって出ましたからね。

大瀬良大地 投手
はい。

安仁屋宗八 さん
あれが、やっぱり守っている人も気がついたと思いますよ。

石田充 アナウンサー
これぞ選手会長、“魂のピッチング” でした。

青山高治 キャスター
大瀬良投手の中では(ガッツポーズは)自然に出た感じだったんですか?

大瀬良大地 投手
そうですね。負ければ終わりっていうような形だったので、とにかくチームが勝てるように、もうその思いだけで、ほかは何も考えずに自然のまま戦った結果で、ああいうふうな姿になったという感じですね。

石田充 アナウンサー
そして、戦い抜いたシーズンのオフに右ひじにメスを入れたんですが、現在、右ひじはいかがですか?

大瀬良大地 投手
今のところは経過も順調に来ていますので、このままいい形でキャンプ、シーズンに入っていけるようにやっていきたいと思っています。

石田充 アナウンサー
そして、お2人は同期入団の10年目のシーズンを過ごしたわけですが、九里投手から見て、ことしの大瀬良投手はいかがでしたか?

九里亜蓮 投手
もう選手会長もやりながらだったので、すごく難しいところもたくさんあったと思いますし、その中でも本当にチームを引っ張るっていうところを第1に考えてやってくれていたので、本当に頼りになるところも多かったですし、そこをなんとか負担を少しでもなくせるようにぼくも協力してやっていたつもりではいるんですけど、どうでしたか?

大瀬良大地 投手
いや、もう本当に結果でも引っ張ってくれていましたし、グラウンドで見えないところでもしっかりと支えてくれるような形でいろいろ動いてくれていたので、本当に頼もしい同期だなと思っています。

石田充 アナウンサー
九里投手は開幕からずっとローテーションを守り続けて、セ・リーグで一番イニングを投げたピッチャーだったんですね。その数字はいかがですか?

九里亜蓮 投手
試合数も多く投げさせていただいたので、ぼくの中ではまだ足りないと思っていますし、もっと投げられるようにしたいなっていうふうに思ってます。

石田充 アナウンサー
170イニング以上投げたということなんですが、安仁屋さん、九里投手がんばりましたよね。

安仁屋宗八 さん
最近でいったら170は多い方ですけど、普通ですよ。普通、先発ローテーションに入ったら、やっぱり200イニングをぼくは目標にしてほしいなと思います。それには完投がやっぱり7つ、8つ、ひとつでも増えていったら、その200イニングは到達できると思います。170で満足してもらったら、九里亜蓮はまだまだ。投げることが大好きなんだから。

青山高治 キャスター
安仁屋さん、いつもおっしゃいますよね、キャンプのときから…

安仁屋宗八 さん
彼はもうボール持ってなかったら気が済まないようなタイプ。投げてなかったら気がすまんというタイプですからね。本当、投げさせたら300、400。ことしかね、最初のキャンプ初めに300球、去年か?

九里亜蓮 投手
おととしですね。

安仁屋宗八 さん
おととしか。投げましたから、いきなり。すぐ新聞の一面に載ると思ってね。目立とうと思ったんだろう?

九里亜蓮 投手
そうです。そうです(笑)

中根夕希 キャスター
同期入団だとお互い意識し合うこともあると思うんですけど、性格も違えば、きっと投球スタイルも違うじゃないですか。そういうところでお互い、いいな、うらやましいなと思うことはありますか?

大瀬良大地 投手
そうですね、やっぱり体の強さは、これは生まれ持ったものだとは思うんですけど、すごくぼくにないものなので、うらやましいなと思いながら。あとはもう指先の天性のものがあるので、すごく変化球の握りだったりとかっていうのはいろいろ相談して話は聞いていますね。

中根夕希 キャスター
実際、お話を聞くこともあるんですね。九里投手はどうですか?

九里亜蓮 投手
ぼくにないものしか持っていないので、もううらやましいです。

中根夕希 キャスター
例えば?

安仁屋宗八 さん
そうそう、わしもそれを聞きたかったんよ。ないものを持っているって、どういうところ?

九里亜蓮 投手
なんていうんですか、こんな穏やかそうに見えるんですけど、実際、チームを引っ張る力もすごいですし、やっぱり本当に頼りにされる人間だとぼくは思うので。ぼく、どっちかっていうと、たぶん一匹狼派だと思うので、なんかすごい、そういうところはうらやましいですし、投げているボール、ぼくが変化球を聞いてもらうときもありますけど、ぼくも大地に聞くこともたくさんありますし、本当に切磋琢磨しながら、意識し合いながら、できるライバルがこれだけ近いところにいるのはすごくうれしく思いながら野球をやっています。

中根夕希 キャスター
安仁屋さん、この2人がいるから安心できるところがありますよね。

安仁屋宗八 さん
ありますね。今、チームメイトでライバル意識を持ってやっている。それが一番なんですよ。ぼくは、よそのチームのピッチャーにライバル意識も必要ないと思う。
味方同士でライバル意識を持ったら絶対、勝っていける。ぼく、自分のことなんですけど、外木場とライバル意識を持って戦っていた。彼が負けたときに「よし、ここ追い越すチャンス。引き離すチャンス」。それで勝ったときは「絶対、これ以上、離されんぞ」と。やっぱり闘争心というのがわきます。チーム同士でライバル意識を持って、ぼくは戦ってほしいなと。今、いいことを言ってくれたなと思いますよ。来年は絶対、それが出てくると思いますからね。

石田充 アナウンサー
来シーズンへ向けての意気込みを最後に聞かせていただきたいと思います。

大瀬良大地 投手
まず、ぼくはしっかりリハビリをして万全の状態でまたマウンドに立てるように、その中でチームに貢献していけるようにがんばりたいと思います。

石田充 アナウンサー
開幕投手も狙いたいですか?

大瀬良大地 投手
まずは体を治すこと…

安仁屋宗八 さん
いやいや、狙いたいんじゃなくて、絶対やってほしい。5年続いたら、6年続けて投げてほしいですね。

大瀬良大地 投手
はい。がんばります。

九里亜蓮 投手
チームとしてはやっぱり、ことし、くやしいシーズンだったので、リーグ優勝・日本一目指してやりたいと思いますし、個人としては、ことしのままじゃ勝てないと、2けた勝てないと思ったので、さらに進化して150キロ以上を投げたいと思います。

石田充 アナウンサー
またレベルアップした姿をマツダスタジアムで見せていただきたいと思います。今シーズン、本当にお疲れさまでした。

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