金田一ファン150人 真備に集結 仮装し“聖地”巡り楽しむ

金田一耕助らに扮してゆかりの地を巡る参加者

 探偵小説家横溝正史(1902~81年)の作品に登場する人物に扮(ふん)して、ゆかりの倉敷市真備町地区を歩くイベント「1000人の金田一耕助」が25日、行われ、過去最多150人のファンが全国から集まり“聖地”巡りを楽しんだ。

 参加者は羽織はかまにソフト帽姿でおなじみの名探偵金田一や「犬神家の一族」の佐清(すけきよ)らの衣装で、金田一が初めて登場したJR清音駅に集結。井原鉄道で川辺宿駅まで移動した後、横溝が暮らした疎開宅(倉敷市真備町岡田)などに立ち寄りながら真備ふるさと歴史館(同所)まで約5キロを歩いた。道中では、岡田地区まちづくり協議会のメンバーらが作品の一場面を再現した寸劇を披露し、一行を盛り上げた。

 長野県塩尻市から5回目の参加という会社員(62)は「西日本豪雨からの復興で新しい家が増え景色は生まれ変わったが、迎えてくれる真備の人は変わらず温かい」と話していた。

 イベントは「巡(めぐる)・金田一耕助の小径(こみち)」(倉敷市などでつくる実行委主催)のメイン行事として2009年から行われ13回目。今年は新型コロナウイルスの影響で開催を見合わせていた意見交換会も4年ぶりに開かれた。

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