アルテタ体制200戦目を白星で飾ったアーセナルが首位浮上! ハヴァーツ土壇場弾に2度の決死ゴールカバーで競り勝つ【プレミアリーグ】

[写真:Getty Images]

プレミアリーグ第13節、ブレントフォードvsアーセナルが25日にグリフィン・パークで行われ、アウェイのアーセナルが0-1で勝利した。なお、アーセナルのDF冨安健洋はフル出場した。

インターナショナルブレーク前に行われたバーンリー戦を3-1で競り勝ち、今シーズンのリーグ初黒星からのバウンスバックに成功した3位のアーセナル。週明けに決勝トーナメント進出が懸かるチャンピオンズリーグ(CL)のRCランス戦を控えるなか、11位のブレントフォードとのアウェイゲームで連勝を狙った。

アルテタ監督は難敵ビーズとの代表戦明けの初戦に向けて前節から先発3人を変更。保有元とのレンタル契約で起用不可のラヤに代えてラムズデールをGKに起用したほか、ジョルジーニョとハヴァーツに代えて負傷明けのウーデゴールとガブリエウ・ジェズスを起用。中盤はアンカーにライス、インサイドにトロサールとウーデゴールが並び、冨安は引き続き右サイドバックに入った。

[5-3-2]で後ろ重心のホームチームに対して、ボールを握って押し込む入りとなったアーセナル。立ち上がりから幾度かフィニッシュのシーンを作り出すが、決め切るまでには至らず。

一方、自陣にこもるだけでなくチャンスがあれば前からボールを奪いに行く姿勢も見せるブレントフォードは13分にビッグチャンス。アーセナルのゴールキックのリスタートからGKラムズデールに猛然と圧力をかけたウィサがボックス内でボール奪取。落としを受けたエンベウモがすかさず左足のシュートを放つが、これはライスの見事なゴールカバーに阻まれた。

2カ月半ぶりのリーグ戦となったラムズデールの軽率ミスに冷や汗をかいたアーセナルだが、これに引きずられることなくここから攻勢を強めていく。25分にはジンチェンコの正確な左足のクロスに合わせたトロサールのヘディングシュート、以降もジェズスがボックス付近で再三のフィニッシュを見せるが、ことごとく相手の堅守に撥ね返される。

さらに、前半終了間際の42分には波状攻撃からサカの浮き球パスにタイミング良く抜け出したジェズスのヘディングシュートのこぼれをトロサールが頭で押し込む。しかし、直近のバーンリー戦同様のトロサールの先制点かに思われたこの場面はかなり微妙なオフサイドで取り消しとなった。

結局、ゴールレスで折り返しとなった後半も試合展開に大きな変化はなし。引き続きアーセナルが押し込む時間帯が続くが、ブレントフォードもカウンターからエンベウモが枠のわずか右に外れる際どいシュートで見せ場を作る。

後半も集中したホームチームのコンパクトな守備に手を焼くアーセナルは65分、ジェズスを下げてエンケティアを最初の交代カードとして投入。だが、この交代以降もセットプレー以外でなかなかチャンスの糸口を掴めない。

一方、70分を過ぎてウィサ、ヤルモリュクを下げてモペイ、バチストとフレッシュな選手を同時投入したブレントフォードはその交代選手が決定機に絡む。78分、波状攻撃からボックス右ライン際でエンベウモが浮き球で折り返したボールに反応したモペイが冨安に競り勝ったヘディングシュートを枠の左隅へ飛ばす。だが、これはDFジンチェンコの見事なゴールカバーに阻まれ、こぼれ球を繋いでの2度目のシュートも枠を外れた。

この試合2度目の決定的なシュートブロックによって失点を回避したアーセナルは、マルティネッリを下げてハヴァーツを投入。後半終盤に入って攻撃のギアを一段階上げると、ライスとサリバのミドルシュート、カウンターからエンケティアのシュートと続けて際どいシーンを創出。さらに、88分にはペナルティアーク付近まで絞ってきた冨安がシュートを放つが、これはブロックに遭う。

それでも、焦れずに攻め続けたアーセナルは89分、ついにゴールをこじ開ける。中央のライスから右サイドでパスを受けたサカが左足インスウィングのクロスをファーのスペースへ落とすと、これにフリーで反応したハヴァーツがピッチに叩きつけるヘディングでGKフレッケンの股間を抜いた。

途中出場ハヴァーツの価千金の先制点でリードを手にしたアーセナルは、残り時間でパワープレーを狙うブレントフォードの動きに合わせてジョルジーニョとホワイトを投入。4分が加えられた後半アディショナルタイムを5バックの形で守る。

そして、このままクリーンシートで試合をクローズしたガナーズは、アルテタ監督のクラブ通算200試合目のメモリアルゲームを白星で飾ると共に、今節痛み分けとなったマンチェスター・シティ、リバプールを抜いて首位に浮上した。

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