大学生らチューリップを植栽 長崎・浦上川沿い 原爆死没者を追悼

浦上川沿いの花壇にチューリップの球根を植える参加者=長崎市松山町

 長崎県長崎市の浦上川で水を求めながら亡くなった原爆死没者を追悼し、平和への誓いを込め、被爆2世や大学生ら約20人が25日、同市松山町の浦上川沿いの花壇にチューリップの球根を植えた。来年3月ごろに見頃を迎えるという。
 花壇は、2019年に亡くなった被爆者の池田早苗さん=享年(86)=が14年から整備。8月9日の「長崎原爆の日」と、春に合わせ花を咲かせようと長崎原爆被災者協議会(長崎被災協)と、長崎被災協・被爆二世の会・長崎が7月と11月に取り組んでいる。
 参加者は池田さんの長女、佐藤直子さん(59)から説明を受けた後、犠牲者に黙とうをささげた。花壇に生えた雑草や土に残った根を抜き、赤、黄、ピンク、オレンジ色の球根計約400個を丁寧に植えた。
 長崎純心大2年の平明里さん(19)と境真季さん(20)は「被爆者の方の思いを知り、一緒に活動ができて貴重な経験になった」と話した。

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