被害者保護の制度が…入力処理ミスで「支援措置」対象女性の住所漏えい 飯能市、女性からの連絡で発覚

飯能市役所=埼玉県飯能市双柳

 埼玉県飯能市は21日、住民基本台帳の住民票などの取得を制限する「支援措置」の対象となっていた女性の現住所を、夫に漏えいするミスがあったと発表した。戸籍システムで新たな付票に住所を入力する際に、制限の処理をしていなかったことが原因という。市は女性に謝罪し、精神的な苦痛を負わせたとして慰謝料20万円を支払った。

 市によると、他の自治体で支援措置の申し出があった女性から「戸籍の付票の写しを夫に取得され、現住所が知られてしまった」と7月5日に市に連絡があった。

 市が発行履歴を調査したところ、4月5日に夫がマイナンバーカードを利用し、コンビニエンストアの交付で戸籍の付票の写しを取得していたことが確認された。夫からは女性に手紙が届いたという。

 支援措置はドメスティックバイオレンス(DV)やストーカー行為、虐待などの被害者の保護のため、住民票や戸籍の付票の写しの取得を制限する制度。

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