大人440円→1160円に? 「原山プール」存続など求め、市民団体が公開質問状 さいたま市、月内に方針決定

さいたま市役所=埼玉県さいたま市浦和区常盤

 市民団体「原山市民プールの存続を求める会」は22日、埼玉県さいたま市緑区原山の原山市民プールの存続を求める要望署名2045筆と清水勇人市長宛ての公開質問状を担当する市都市公園課に提出した。署名は8月27日に開始し、10月4日の5493筆と合わせて7538筆に上るという。

 市は5月、「レジャープールのあり方方針(案)」を示した。財政負担の軽減や地域バランスから、レジャープール5施設を再編して、中長期的に北部と南部の2施設にする案などを示している。

 南部エリアは、廃止予定の沼影市民プールの代替の新設を優先して検討、原山のリニューアルや親水公園の再整備も検討するとしている。大人の利用料金は440円から1160円への値上げを検討。今月中に方針を決定する。

 同会によると、方針(案)へのパブリックコメントに710人から905件の意見が寄せられ、反対意見が多いという。神部勝秀事務局長らは会見を開き、「プールは子どもの成長に必要」などと訴え、方針(案)を撤回して再検討、原山をリニューアル、利用料の大幅な引き上げの中止などを求めた。

■現時点では時期未定/11月24日のさいたま市長会見より

 ―原山市民プールの存続を求めての署名提出。

 市長 原山市民プールの方針決定の時期につきましては、沼影市民プールの代替用地の確保であるとか、あるいは整備内容の検討結果を踏まえて方向性が決まっていくことになるので、現時点では未定です。

 沼影市民プールの代替の整備時期については、現時点では場所も決まっていませんので、明確な時期についてはお答えできません。できるだけ早く整備ができるよう進めていきたいと考えています。今後具体的な施設の再整備の段階では、地元の皆さまのご意見を伺いながら整備内容などについて検討していきます。今回要望書の提出があったことは承知をしています。

 原山市民プールにつきましては、先ほども言ったように現在まだ方向性は未定となっておりますので、今後具体的な整備を進めていく中で決定していくものと考えています。

 ―7千人以上の署名が出ていることについて。

 市長 市民の皆さんにとって、プールは身近なレジャーの一つということで、大変重要なものと認識していますが、今後の社会情勢あるいは市の状況なども踏まえながら、五つある市のレジャープールについて、在り方を検討してきました。方針を決定していくことになりますけれども、今後具体的にいつ何がどうなるのかというところについては、まだ具体的に決定しているものではありません。

 基本的には方向性を示しながら、いろんなご意見も賜りながら検討していくことになると思います。

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