外枠勢の攻めがあると予想する場合にキーとなるのは何号艇?『究極のボートレースガイドブック』

予想の入り口覚えておきたい「セット舟券」のパターン

出走表の見方を覚えたら、今度は、どの情報を、どのように読み解けば、舟券的中に近づけるのかをご紹介。さらに、レース展開の基本パターンである〝3コースのまくり(差し)〞が決まったときに相手に来やすいコースも覚えましょう!

まくりが決まったときの予想方法! よく出る「セット舟券」のパターン!!

さぁ考えることが多くなってきましたよ!ここで、どういった組み合わせがレース展開の基本パターンなのかをお教えします!先にも書いたとおり、現代ボートレースの攻め手は3コースと言われています。3コースの攻め方としては、「まくり」そして「まくり差し」、この2つです。このどちらで攻めるのかによって、2着に来やすいコースが変わります。道中、レースは3周あるのでレース中に変わってしまうこともありますが、ここでは1マークの攻めを基本として覚えてください!3コースからの攻め方によって1号艇が2着に残りやすいパターンと残らないパターンに分かれます。

ここからはスタートを決めて絞ってまくるパターン。そして人気の決まり手「まくり差し」について、それぞれ詳しくご紹介していきましょう。 ツケマイというのもあります。こちらは右ページのコラムをご覧ください。1、2コースが完全にスタート遅れて3 号艇がまくり切ってしまうと、内側2艇が引き波の影響を受けて2着に残るのは相当厳しくなります。

そういうときの2 着には、まくった3号艇の外のボートが来るのが基本のレース展開となります。まくった外ということは、4、5、6ですね。特に頻出するパターンは、隣の4号艇が付いてくるコースを狙う3‒4で、この形がスタンダードになります。カドの一撃が決まる場合も同じ考え方でOKです。4号艇がダッシュスタートから内側3艇をまくってしまった場合は5、6が2着に来るのがスタンダードなレース展開。つまり4‒5 です。これを「セット舟券」と呼んでおります。

まくりが完全に決まれば、3–4や4–5といったセット舟券で決着しますが、まくりを決めたボートの内側から差しを狙う選手もいます。まくった選手の外のレーサーにもチャンスが生まれます!いつもキレイにまくりが決まるとは限りません。内側のボートにちょっとでも抵抗された場合は、まくったボートもターンが膨らんでその内側に差し場となる空間ができるのです。

その空間に入りやすいのがまくった右横のボートです!なので、まくったセット舟券の折り返しである4–3(3–4の逆)5–4(4–5の逆)というセット舟券の裏表という決着のパターンもあるというわけです。

・捲る人の右隣がセットの相手
これは絶対に頭に入れておいてください!!

3号艇がまくろうとするも内側のボートに抵抗される

内側に差し場ができて4–3になる

ボートレースのヒント

『ツケマイは内側のボートを引き波にハメる戦法』

まくりとツケマイの違いを説明しましょう。まくりは外側のボートが良いスタートを決めて一気に前に出る攻め方。ツケマイはスタートが同体でも内側のボートと並んでいても内側の艇にピッタリつけて、一気に外を回り、ターンした引き波に内側のボートをはめてしまう攻め方です。

主にツケマイを使うコースは3コース。スタートが123と内側が並ぶと、1号艇は2号艇が横にいるので3号艇が見えてない状態です。その見えてない所から1号艇のターンの上を全速でターンすると、1号艇がその3号艇の引き波にハマってしまいズルっと下がってしまいます。ハマり切れば1号艇は2着も苦しくなりますが、なんとか耐えて1号艇が2着に残り3–1という形になることもあります。基本は3コースの戦法がですが、たまに2コースから1号艇を引き波ハメるツケマイもあります。

【出典】『究極のボートレースガイドブック』著:西野精治

【書誌情報】
『究極のボートレースガイドブック』
著:西野精治

近年、コロナ禍の影響もあり公営ギャンブル市場は毎年のように売り上げを伸ばしています。スマートフォンの普及で手軽に参加できることもあり、今やバブル期の売り上げを上回る状況となっています。この公営競技の中でも最もファンや売り上げを伸ばしているのがボートレース(競艇)。公営ギャンブルと言えば中央競馬(JRA)を思い浮かべる人が多いはずです。たしかに昔から競馬ファンは多く、馬券の売り上げが全公営競技の中でダントツに大きかったのですが昨今は状況が変わりつつあります。ボートレースの人気は急上昇、舟券の売り上げは2兆4142億円(2022年度)と約3兆円の中央競馬に肩を並べるまでになっていて、新規のボートレースファンが増加していることを示しています。とはいえ、初心者にはどうやってボートレースを予想していいのかが分からないのも事実。最初は誕生日とか好きな番号、好きな色、カッコいい選手などの理由で舟券を買うのもありですが、ずっとそのレベルではボートレースを本当に楽しめているとは言えないでしょう。本書はその域を脱して「選手の実力」「有利なコース」「レース展開」「モーターやボートの性能の見極め」などを知ることによって、「自分でレースの予想、推理」ができるようになることを伝授する1冊です。著者の永島知洋氏は「ボートレース楽しむプロ」としてほぼ毎日のようにテレビ番組やYouTubeのレース配信番組でボートレースの面白さ、楽しみ方を身をもって示している人です。小難しいことは抜きに「興味はあるけど専門知識ゼロの人が、とりあえず舟券を予想できてレースを楽しめるようになる」をコンセプトに書き下ろした1冊です。

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