天使になった愛犬へ

こんにちは。内田友賀です。

100回目のコラム配信となる今回は、「いつか書かないと」と思っていた大切なテーマにしようと思います。天使になった愛犬に、今、私が伝えられること。この“手紙”が誰かの心にも届いたら、嬉しいです。

天使になった、ぽん太へ。

ぽん太のぬくもりが消えてから、もう1年という月日が流れました。

そちらでは、元気に過ごしていますか?

兄弟や家族、先代犬やお友達とは会えましたか?

大好きなジャーキーは、お腹いっぱい食べていますか?

こちらでは父が、親友だったぽん太を見送った翌日から、なぜかしばらく歩けなくなりました。

母は、あなたの代わりに、孫のお世話に明け暮れる毎日です。

あの時3か月だった赤ん坊は、もうヨチヨチと歩いていますよ。

私はというと、あなたが教えてくれたことを1つずつコラムとして伝え続けています。

歩いていても、仕事をしていても「あぁ、ここに居たな」と思い出すのは、寂しくもあり、ちょっと嬉しくもあり、とても複雑な気持ちです。

もう、1年もぽん太に触れていないのに、毛の柔らかさも、手のサイズも、肉球の匂いも、まるで今ここに居るかのように思い出すことができるのは、今でも見守ってくれているからかな。

本当は、まだまだいっぱい、ぽん太と一緒にやりたいことがあったんだ。

もっと、ずっと、長く一緒に居られると信じてた。

だけど、1年が経って気付けたことがあるんだ。

それは、キミにとって「死」は、決して暗く悲しいものではないかもしれない、ということ。

天使になる瞬間、ぽん太の魂はキラキラと輝いていたと思う。

とっても清らかに、そして、嬉しそうに天に昇って行ったのだと思う。

人間ってね、大切なものを抱えてしまうと、時に失うのがすごく怖くなるんだ。

そんな姿を見て、天国のぽん太が「あれ、どうしたの?」って不思議がっているような気がして、涙を流し続けてちゃいけないって思ったんだ。

もちろん、寂しくなる時もあるし、今だって私、泣いてるよ。

願いが叶うなら、もう一度抱きしめたいって思う。

だけどね、ぽん太が人生をちゃんと全うして、心が満たされて、とってもとっても美しい魂で天使になれたのなら、私はそれを祝福してあげたいな。

心の中でぽん太が生き続けてくれるなら、

私は、キミを思い出す瞬間を幸せな気持ちで居たいって決めたんだ。

こんな風に思えるまで、1年かかっちゃったよ。

そして自信を持って言えるんだ。

「ぽん太は世界で一番幸せな犬だった」って。

だって、私がぽん太と出会えてこんなに幸せなのだから。

1年たった100回目の節目の記事で、改めて伝えます。

ぽん太くん。

キミの魂は、奇跡のように美しい。

生きていたときも、そして、今も。

■パートナーとのお別れを受け入れられない方へ

時々空を見て、キラキラと輝くぽん太の魂が、喜びながら駆け巡っていることを想像します。その時は、寂しいという気持ちではなく、私も感謝と優しい気持ちに溢れます。

そうすると、天国でぽん太が笑ってくれるような気がするのです。

「犬と暮らすって、素晴らしい」

私はこれから、何度でも伝えます。

深い悲しみから前を向かせてくれたのも、ぽん太だから。

今すぐでなくていい、けれど、いつかきっと笑顔になって「あなたの言葉」で愛犬に伝えてあげてください。そうすることで、あなたが愛犬から受け取っていた、本当の宝物にもう一度出会えると思います。

溢れんばかりの愛をこめて

Lots of love.

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