KYOJO CUP第4戦は翁長実希が制すも、2位の三浦愛が自身二度目のチャンピオンを獲得

 11月26日(日)、静岡県の富士スピードウェイでKYOJO CUP第4戦の決勝レースが行われ、翁長実希(RSS VITA)が三浦愛(Team M VITA)との激戦を制して今季2勝目を飾った。しかし三浦は2位となり獲得ポイントを86に伸ばし、2020年以来となるKYOJO CUPチャンピオンに輝いた。

 女性ドライバーたちによって争われているKYOJO CUPは今季エントリーが増加しており、11月26日に決勝レースが行われた第4戦も23台が出走。各所で激しい戦いが展開されたが、この第4戦の主役も今季シリーズを席巻してきた三浦と翁長の戦いとなった。

 予選で1分58秒015というレコードタイムを記録しポールポジションを獲得した三浦は、スタートを制すものの、1周目からやはりレコードタイムで2番手につけていた翁長がテール・トゥ・ノーズで続く。2台の争いは序盤から続き、3番手の斎藤愛未(D.D.R VITA-01)を引き離しながらバトルを続けていった。

 2台の戦いは4周目の13コーナーで翁長が三浦をかわしトップに浮上。その後、三浦は一度はトップを奪還したものの、6周目に再度翁長が首位に。三浦はトラブルもあったようで、翁長を追ったものの、最後は翁長が1.985秒のリードを保ち、第3戦に続く今季2勝目を飾った。三浦は2位、3位は斎藤となった。

 これでシーズンは三浦が2勝、翁長が2勝と分け合うことになったが、第1戦で翁長が3位になったことなど、得点差がつき三浦が86ポイント、翁長が80ポイントという結果に。三浦が2020年以来のチャンピオンを獲得することになった。

 今季から自身が監督兼ドライバーを務める『Team M』で参戦していた三浦は「今週末は土曜にポールポジションも獲れてすごく流れが良かったのですが、最後はクルマにトラブルもあり最後まで走れるか分からない状態でした。とにかく2位でチェッカーを受けることに切り替えたのですが、そう簡単にうまくいかないな、ということを痛感しました」とレースを振り返った。

「今年はひとつひとつポイントを積み重ねられていましたし、第1戦では雨のなか、予選10番手から優勝できたりと、運に助けられたこともありましたが、チャンピオンを獲れたことはすごく大きかったです」

「ドライバーだけやっている状況で気づけないことも多かったですし、チームをまとめること、速く走ることの両立は大変でしたが、全部うまくいったわけではないにしろ、目標としていたチャンピオンを獲れてみんなに感謝です。チーム代表だけど、みんなに支えてもらってばかりでした(笑)」

 二度目のチャンピオン獲得を果たした三浦だが、来季に向けては若手ドライバーが純粋にレースに専念できるような体制を作ろうと考えているという。ただ、三浦自身の走りを見たいという声も多く、2台体制を作るか悩んでいる状況だとか。とはいえ「ドライバーは絶賛募集中です。やる気がある方はぜひご連絡ください」とのことだった。

KYOJO CUP第4戦 スタート
KYOJO CUP第4戦 優勝を飾った翁長実希
KYOJO CUP第4戦 トップチェッカーを受ける翁長実希
KYOJO CUP第4戦 2023年のチャンピオンを獲得した三浦愛
KYOJO CUP第4戦 斎藤愛未を先頭とした3番手争い
KYOJO CUP第4戦 表彰台

© 株式会社三栄