【韓国】デジタル貨幣、24年に国民参加のテスト実施[金融]

韓国銀行(中央銀行)が、2024年10~12月期に現金のように使用できるバウチャーを中央銀行デジタル通貨(CBDC)を通じて発行する試験を行うことが分かった。これにより、不正取引の減少や代金の迅速な支払いが可能になると見込む。

韓国銀行や金融委員会、金融監督院が23日発表した「CBDC活用性テスト細部推進計画」によると、試験事業は国民が参加して実際の環境で行うテストと、仮想環境で行われる技術試験に分けて行われる。

国民参加のテストでは、デジタル貨幣技術を用いて銀行が預金トークンを発行し、利用者がその預金トークンで物品などを購入。その後、銀行やバウチャー発行機関が代金を支払う方式だ。

銀行は、「規制サンドボックス」(新事業創出のため一時的に規制緩和する制度)を通じて預金トークンの発行が認められる。試験への参加者募集や管理、ユーザーウォレットの開発、代金の支払いも銀行が行う。

■最大10万人が参加へ

国民の参加者の受け付けは24年9~10月に行われる予定で、最大10万人が募集されるとみられる。

一方、技術試験は、韓国取引所と協力してCBDCシステムと外部の分散元帳システムをつなぎ、炭素排出権と特殊支給トークン間の同時決済が正常に行われるかを確認する。

© 株式会社NNA