【がんばれ!郷土力士】大の里「悔しいっす」 決定戦で十両優勝逃す

  ●「来年は輝き、飛躍の1年に」 遠藤、輝は黒星、ともに5勝10敗

 「悔しいっすね。負けたんで悔しい」。26日、十両優勝を懸けた今年最後の一番に敗れ、東十両5枚目の大の里は厳しい表情でそう話した。それでも本割で幕内経験者の水戸龍を下して12勝目を手にし、デビューから躍進した今年を振り返る表情は明るく「来年は輝き、飛躍の1年にしたい」とさらなる精進を誓った。

 大の里は本割では立ち合いから右をねじ込んで圧力をかけ、水戸龍をそのまま寄り切った。取組後は花道の奥で琴勝峰の相撲は見ずに集中力を研ぎ澄ませた。

 決定戦では右四つの形になるも、琴勝峰の左上手に振られて投げを食らった。悔しさをにじませながらも「1年前には想像できなかった地位にいる」と今年を回顧。「しっかり休んでまた頑張りたい」と新入幕を見据えた。

 東前頭8枚目の遠藤は同16枚目の狼雅の小手投げに屈した。1年納めの場所を終え「よく相撲を取った。新たな気持ちで来年を迎えたい」と視線を上げた。5勝10敗で番付が前頭13枚目前後に下がる見込み。

 東十両3枚目の輝は幕内の土俵に上がり、取り直しの末、西前頭16枚目の錦富士に寄り切られ10敗目。来年に向けて「一つ一つ見直して、気持ちの面からやっていく」と巻き返しを期した。十両8枚目前後に番付が落ちるとみられる。

  ●朝乃山は4勝

 東前頭筆頭の朝乃山(富山市出身、高砂部屋)は東小結阿炎を突き落とし、4勝目を挙げた。「出直しの気持ちで稽古していきたい」と前を向いた。

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