時間外80時間超で過労死ライン、睡眠6時間切ればネガティブ 京都の弁護士が講義

過労死の実態について語る古川弁護士(京都市伏見区・龍谷大)

 11月の「過労死等防止啓発月間」に合わせ、龍谷大学の深草キャンパス(京都市伏見区)で、過労で家族を失った遺族や弁護士の話を聞く講義が開かれた。学生たちは長時間労働が心身に与える影響などについて耳を傾けた。

 2014年の過労死等防止対策推進法施行を受け、龍谷大学が「現代社会と企業」の授業として毎年この時期に実施している。今年は2度の講義があり、システムエンジニアだった息子を過労死で亡くした西垣迪世さんと、過労死弁護団全国連絡会議で幹事を務める古川拓弁護士(京都弁護士会)がそれぞれ講師を務めた。

 このほど実施された講義は古川弁護士が担当し、時間外労働が月80時間を超えると過労死ラインになることや、睡眠時間が6時間を切る日が続くとネガティブな心理になることを説明。「自分を守るためにも、これから知識をつけてほしい」と語りかけた。

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