まちなか再生で意見交換 茨城・常総で討論会 事業成果を報告

常総市のまちづくりについて意見を交わしたディスカッション=同市水海道天満町

約2カ月にわたって実施された茨城県常総市の水海道地区再生事業「Joso Collective(常総コレクティブ)」を振り返るシンポジウムが26日、同市水海道天満町の市生涯学習センターで開かれた。食のイベント開催や空き家改修など、取り組みの成果が報告され、今後のまちづくりについても話し合われた。

同事業は、地域のにぎわい創出などを目的に10月1日から11月26日まで実施。イベント運営などを手がける「ひらく」(東京)がプロデュースし、憩いの場づくりなどを実践した。

ひらく代表取締役の染谷拓郎さんは、外国料理店が出店する「常総世界めし」という催しや、市民の広場(水海道宝町)にベンチやテーブルを設置する改修などについて報告。参加者らにアンケートをした結果、「子ども」や「交流」という単語に関心が寄せられていたことも紹介した。

染谷さんは「子育て世代が、まちなかに集まれる場所が欲しいという意見を強く感じた」と分析した。

設計事務所「オープン・エー」の代表取締役、馬場正尊さんは、南池袋公園の再生事業や山形市での空き家改修について講演した。

その後、染谷さん、馬場さん、神達岳志市長の3人が、まちづくりの手法について討論。市長は「まちなか再生には市民や民間企業の活動を行政が支援していく必要がある」と話した。

市は成果を踏まえ、さらなるにぎわい創出に取り組む方針。今後は、旧報徳銀行水海道支店の活用や市民の広場の改修に取り組む予定。

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