市川森一記念文化講演会 俳優の風間杜夫さん 撮影裏話を披露 諫早文化会館

柴田さんと対談する風間さん(右)=諫早文化会館

 長崎県諫早市出身の脚本家、故市川森一さん(1941~2011年)をたたえる記念文化講演会が26日、同市宇都町の諫早文化会館であり、俳優の風間杜夫さんが落語形式で講演した。
 多くの名作を生み出した市川さんの功績を後世に伝えようと、市が毎年開催し20回目。今年は、市川さんが脚本を手がけた1988年の映画「異人たちとの夏」で主演し、日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞した風間さんが、自身の下積み時代の話などを枕に、古典落語の「火焰(かえん)太鼓」を披露した。
 市川さんの妻で俳優の柴田美保子さんとの対談もあった。「異人たち-」で風間さんは脚本家の役。市川さんから「僕に風貌が似ているね」と言われ、うれしかったという。撮影時の裏話やドラマの名ぜりふの再現もあった。
 講演会前日には市川さんをしのぶ森一忌もあった。市内外から訪れた多くのファンが、市川さんが名誉館長を務めた同市東小路町の市立諫早図書館敷地内にある顕彰碑に献花した。同館のエントランスホールでは、市川さんが受賞した日本アカデミー賞最優秀脚本賞の賞状や記念品などを12月20日まで展示している。

© 株式会社長崎新聞社