駅前に“秘密基地”のような空間 多世代交流拠点がリニューアル

リニューアル後の「駅前の居場所」で遊ぶ子どもたち(「ユガラボ」提供)

 湯河原町を中心に近隣も含め子どもから高齢者までが集まる多世代交流拠点「駅前の居場所」(同町土肥5丁目)が内装工事を終えてリニューアルオープンした。無機質な“事務所風”の雰囲気から一転、木材をあしらった内装を施し“秘密基地”のような空間に仕上がった。同施設を運営する一般社団法人「ユガラボ」は「木のぬくもりに包まれながらいろんな人と交流を深めてほしい」と話している。

 「駅前の居場所」は昨年3月末、「町外に通学している高校生や大学生たちが過ごしやすい居場所をつくろう」とJR湯河原駅から徒歩5分のところにオープンした。会社の事務所として使われていた建物をそのまま活用していたが、「子どもたちが自然あふれる空間で楽しく過ごせるように」として今年6月に場所を移転して内装のリニューアル工事を実施。約4カ月を経た11月1日に開所までこぎ着けた。

 室内は壁や柱に化学素材の壁紙を張らずにあえて“木材むき出し”にし、2階には子どもだけが入れる小さなトンネルのような道も設置した。設計を担当した建築家(59)は「昔ながらの家族の温かさをイメージしてつくった。自由な発想で好きなように遊んでほしい」と話す。高校1年の男子生徒(16)は「木に囲まれて良い雰囲気。これからいろんな遊びをしたり、勉強したりして過ごしたい」と笑顔を見せる。

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