祇園山ハイキングコース|鎌倉幕府終焉の歴史を味わう山歩き

鎌倉駅周辺で心地いい森林浴と歴史巡りを堪能できる「祇園山ハイキングコース」。

由比ヶ浜など鎌倉の海を一望できる絶景スポットのほか、鎌倉幕府終焉の地となる「東勝寺」跡などの名所をあじわえます。

スタートからゴールまでおよそ1時間半で楽しめる気軽さも魅力のひとつ。

今回は、そんな鎌倉ならではの歴史の息吹を感じる「祇園山コース」をご紹介します!

祇園山ハイキングコースを解説!

所要時間は約1.5時間、約1.5㎞のコース

「祇園山ハイキングコース」は、大町の八雲神社から北条高時「腹切りやぐら」まで約1.5㎞のコースで、最寄り駅となる鎌倉駅からでも1時間半ほどでひとまわりできます。

途中、木の根が張り出した山道や、岩場、細い道などがあるので、歩きやすい靴がおすすめです。

整備された山道で分岐ごとに案内板があるので、初めてでも気軽に山歩きを楽しめるコースとなっています。

最寄り駅

最寄駅は、JRと江ノ電鎌倉駅。

登山口は3か所

登山口は、

・高時腹切りやぐら入口(鎌倉駅から徒歩20分)
・妙法寺の裏山(鎌倉駅から徒歩10分)
・八雲神社入口(鎌倉駅から徒歩15分)

の3か所でどこからでも登ることが可能です。登山口まではバスなどはなく徒歩で向かいます。

八雲神社側の登山口は、境内に入って右奥。どちらも鎌倉中心部のにぎわいを感じながら、入口まで舗装された道路を歩いて向かいます。

登山レベル:初心者や子供でも楽しめる気軽なハイキング

ゆるやかで歩きやすい山道が続きますが、途中 露岩帯などの難所にも挑戦できる祇園山コース。

鎌倉幕府ゆかりの地点も点在していて、歴史に思いを巡らせながら歩くのが今コースの見どころのひとつです。

観光はもちろん、子どもと一緒に家族で、愛犬と一緒に、それぞれの山歩きを楽しむハイカーでにぎわいます。

shin一緒に登った5歳の息子は、休憩をしながら、最後まで歩くことができました!### ランチ・朝ごはん情報

コース内には自販機やトイレはありませんので、出発地となる鎌倉駅で準備を整えて行きましょう!

駅のコンビニや「東急ストア」などでは軽食やお弁当を購入できますよ♪

また鎌倉駅周辺には飲食店やカフェが並ぶので、出発前の朝ごはんや下山後のランチもおすすめです。

見どころをご紹介!祇園山ハイキングコース をレポート

鎌倉駅から登山口「八雲神社」へのアクセス

スタート地点はJR鎌倉駅東口です。駅周辺のコンビニで飲み物とおにぎりを買って出発です。

まずは若宮大路に向かって、八雲神社を目指します。

若宮大路を渡って、鎌倉郵便局が見えてきたら左に曲がってまっすぐ進みます。

突き当りを右に曲がり、そのまま道沿いに進みます。

少し歩くと、駅周辺のにぎわいが次第に遠のき、閑静な住宅街に。八雲神社への案内板もあります。

見どころ①八雲神社

厄除け神社として知られる八雲神社に到着です。登山口は、境内に入って右奥にあるので、そのまま奥に進みます。

まずは山頂の絶景ポイント「祇園山見晴台」を目指し、境内の奥を進んで登山口から階段を登っていきます。

次第に山道になって、ゆるやかな登り坂が続きます。途中、コースが左右に分かれる道がありますが、どちらからでも登れますよ。

この分岐を右方向(進行方向まっすぐ)に進んでみましょう!祇園山の山頂となる「見晴台」はもうすぐです。

見どころ②見晴台

見晴台に到着です。視界が開け、開放的な空間が広がります。

見晴台からは、鎌倉市街やその先に広がる由比ガ浜や材木座などの海岸を見渡せます。

天気が良ければ富士山も見える絶景ポイントです。

高時腹切りやぐらを目指して後半戦!

見晴台を後にし、コースに戻ります。しばらく進むと、案内板があります。

ここから後半戦は、山を上り下りして、「高時腹切りやぐら」から東勝寺跡を目指します。

shin先ほど見晴台に向けて右側を進んだ分岐点。これを左に進むと、この案内板のある道につながっていますよ

心地のいい静けさに包まれ、穏やかな木漏れ日が降り注ぐ道々。

水分補給を心掛けながら、ゆっくりと歩を進めましょう。

斜面に沿って歩きます。豊かな緑に癒されながら、山歩きを続けます。

大きな岩や木の根に注意しながら歩きます。フェンス沿いを進み、しばらく森の中を歩きます。

しばらく続いた山道も、ここからは下り道。案内板に従って、下っていきます。ゴールは目前です!

見どころ③腹切やぐら

階段を降りれば、ハイキングコースの終点となる「腹切りやぐら」の石碑が見えてきます。

現在も、北条氏一門の供養が続けられているという「腹切りやぐら」。現在は、落石や岩盤剥離の危険性があるため、ロープ内への立ち入りは禁止となっています。

見どころ④鎌倉幕府終焉の地「東勝寺」跡

「高時腹切りやぐら」側の登山口を出るとすぐ、国指定史跡「東勝寺跡(とうしょうじあと)」が見えてきます。

東勝寺は、鎌倉幕府第3代執権の北条泰時により、一族本家の氏寺として創建されました。

元弘3年(1333年)新田義貞らの鎌倉攻めで、幕府の最高権力者・北条高時は、東勝寺に逃げ込み一族郎党とともに自害し、約150年続いた鎌倉幕府は滅亡しました。

幕府滅亡時に焼失し、その後復興されたと考えられていますが、現在は寺跡として草地が広がっています。

山道を終えて鎌倉駅へ。東勝寺跡から進んで、滑川を渡る石造りのアーチ橋を渡ります。

小町大路とぶつかるT字路を右に進んで、「宝戒寺」方面に向かいます。

宝戒寺は、鎌倉幕府と争った後醍醐天皇の命をうけた足利尊氏により、北条氏の霊を弔うために建立されました。

この地は、北条氏の執権屋敷跡でもあります。

少しずつ人通りが増える道を進むと、鶴岡八幡宮の鳥居が出迎えてくれます。ここからは、若宮大路を通って鎌倉駅に戻り帰路につきます。

shin若宮大路沿いを駅に戻りながら、老舗蕎麦屋「鶴八」に立ち寄って優しい味のそばで疲れた体を癒しました~## まとめ

「祇園山ハイキングコース」は、美しい自然を楽しめるだけでなく、歴史の名残を感じる通過ポイントが多く、鎌倉時代の栄枯盛衰に思いをはせるハイキングとなりました。

行きも帰りも鎌倉駅が拠点という利便性や、1時間ほどでひとまわりできる気軽さもあり、観光にぴったりなコースでした。

そんな魅力満載の山歩きにぜひ出かけてみてくださいね。

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